「生ジョッキ缶」開発経緯は 既存技術の掛け合わせ 浜松商議所が講演会

 浜松商工会議所工業部会はこのほど、製造業向けの「モノづくり経営塾」で、「アサヒスーパードライ生ジョッキ缶の誕生秘話」をテーマにした講演会を浜松市中区で開いた。アサヒビールマーケティング本部の岡村知明さんが、新たな価値創造に挑んだ商品開発の経緯を紹介した。

生ジョッキ缶の誕生秘話を語るアサヒビールの岡村知明さん=浜松市中区
生ジョッキ缶の誕生秘話を語るアサヒビールの岡村知明さん=浜松市中区

 缶のフタが全開し泡が自然に出て、生ジョッキ感覚が味わえる2021年4月発売のビール。技術開発部門が持つこれまで採用されなかった二つの技術シーズの融合で実現したという。岡村さんは「消費者の声を受け、手持ちの技術を見直し掛け合わせる重要性に気付いた」と振り返った。
 PR戦略も奏功し、商品は当時減少傾向だったスーパードライの購入者数をV字回復させた。「リスクを取った意思決定だったが、チャレンジする意義を実感した」と語った。

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