海底熟成ワイン「LOVE Mare(ラブマーレ)」中伊豆ワイナリーヒルズ(伊豆市)海底に沈め波動で熟成【ものづくり最前線】

 伊豆市土肥地区の名産品化を目指し、中伊豆ワイナリーヒルズと市商工会土肥支部事業部が取り組む海底熟成ワイン製造事業。海底に沈め、波動で強制的に熟成を早めることで、おいしさを引き出す。

海底に沈めて熟成させたワイン「LOVE Mare」
海底に沈めて熟成させたワイン「LOVE Mare」

 同市八木沢沖約500メートル、水深約20メートルの海底で、約4カ月間熟成させる。引き揚げ後は、日が当たらず、年間を通して一定温度に保てる同市の観光施設「土肥金山」の坑道でさらに数カ月間、追加熟成させる。瓶には貝などが付着し、ざらざらした手触りになる。
 ワインは同社生産の「伊豆ヤマ・ソービニオン2021」。ブドウの品種の「ヤマブドウ」と「カベルネ・ソーヴィニヨン」を交配させた「ヤマ・ソービニオン」を使っている。
 市内では同地区にしかない海をアピールしようと考案。イタリア語で海を意味する「mare(マーレ)」から「ラブマーレ」と名付けた。8月17日に同市で開く海底熟成ワイン祭り「らぶ・ま~れ2023」でも来場者に提供し、飲み比べを体験してもらう。
 同社のソムリエ吉田学さんは「香りも味わいもまろやかになる」と太鼓判を押す。小長谷順二部長(61)は「コロナ禍も落ち着き、観光客を含め多くの人にワインを楽しんでほしい」と話す。
 750ミリリットル、1本8800円。
 企業情報 伊豆市下白岩。2000年創業。従業員140人。ワインの製造、販売、ブドウの栽培を手がける。

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