花火大会開催へ復旧急ぐ 静岡・安倍川河川敷 スポーツ広場、台風で再被災

 2022年9月の台風15号で被災した静岡市の安倍川河川敷スポーツ広場19カ所のうち、14カ所が23年6月の台風2号で再び被害を受けたことが23日、市への取材で分かった。スポーツ広場は市民の利用も多く、7月22日に開催予定の安倍川花火大会の会場にもなっている。市は復旧を急いでいる。

市民利用再開や花火大会開催に向け、復旧作業が行われる安倍川河川敷のスポーツ広場=23日午後、静岡市葵区
市民利用再開や花火大会開催に向け、復旧作業が行われる安倍川河川敷のスポーツ広場=23日午後、静岡市葵区

 台風15号では、安倍川河川敷のスポーツ広場33カ所のうち、流木や土砂が流れ込むなどして19カ所が被災した。このうち8カ所は22年度中に復旧が完了し、11カ所は7月中の全面復旧に向けて作業を進めていた。しかし、台風2号による大雨で、復旧が完了していた8カ所のうち4カ所、復旧中だった10カ所が再び被災した。
 市によると、同スポーツ広場は市民の利用が盛んで、市内のスポーツ少年団や高齢者グループの利用で週末はほぼ予約が埋まる。相次ぐ被災で、市外施設を利用せざるを得なくなったり、活動の休止によって存続が危ぶまれたりしているグループもあるという。
 被災箇所のうち、7カ所は安倍川花火大会の会場にもなっている。復旧作業が順調に進めば大会に間に合うが、台風15号や台風2号のような豪雨が再度発生すると、復旧が遅れる可能性が出てくるという。難波喬司市長は23日の定例記者会見で「(花火大会には)どんなことがあっても間に合わせないといけない。緊急的に整備を進めている」と説明した。
 台風2号で被災した河川敷の広場は次の通り。
 ▽葵区 松富、柳町、辰起町、伝馬町新田、田町緑地、田町安倍中、弥勒▽駿河区 丸子新田、東新田、南安倍、中野新田、中原、向敷地、手越

 

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