川勝知事「説明したい」リニア工事巡る県境ボーリング 静岡市長に理解求め

 リニア中央新幹線トンネル工事を巡り、山梨県側の高速長尺先進ボーリングを静岡県境まで進めても問題ないとの個人的見解を示した静岡市の難波喬司市長に対し、川勝知事は会見で「科学的、工学的に今こういう議論をしていると説明したい」と理解を求めた。
 難波市長は24日の定例記者会見で、JR東海によるボーリングは断面が小さいため県境まで掘っても水資源への影響は限定的とし、県の主張に「賛同していない」との見解を述べた。川勝知事は、難波氏が県理事を退職した昨年11月以降、県の専門部会で議論が進んでいることなどを理由に、県から直接説明したいとの考えを示した。
 県は県境付近のボーリングにより県内の地下水が山梨県側に流出することに懸念を示し、湧水の戻し方が決まるまで、県境まで300メートルの区間を削孔(さっこう)しないようJR東海に求めている。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞