人材交流でまちを活性化 長泉・うさぎ企画/森田創代表【キーパーソン】

 焼津市で複数の仕事や拠点で働く「複業人材」と地元企業をつなげたり、モビリティーサービスを使って人材交流を促したりする事業に取り組む。二つの事業から見えてきたまちの課題や今後の展開について聞いた。

森田創代表
森田創代表

 ―モビリティーサービスを使った実証実験の成果は。
 「1、2月に都内のソフトウエア開発会社と協力して市内で実施した実験では利用するモビリティーとして低速の電気自動車(EV)と電動アシスト自転車を採用した。県内外の企業経営者やスタートアップ企業の従業員が出会いを求めて利用してくれた。多くの課題はあったが、おおむね好評だった」
 ―事業を通じて感じた課題は。
 「焼津市内の企業には良い製品や取り組みがあるにもかかわらず、BtoB(企業間取引)主体のため、広報宣伝という観点が乏しい。県外から見ると、まちは知っているが、個々の企業が何をやっているかイメージがわかない。そうしたギャップを埋めることが自分の役割と思う」
 ―まちづくりに携わる中で大切にしたい軸となるものは何か。
 「まちづくりを進める中で自分のように地元出身者ではない『よそもの』だからこそ見える課題や問題点がある。こうした視点を大切に、厳しくとも指摘すべきところは指摘していきたい。誰が言ったかではなく、何をやろうとしているかという部分を重要視していきたい。手に手を取り合っていけば町の発展につながっていくだろう」

 もりた・そう 2021年10月、東急在職中に創業。22年4月に東急を退職し完全独立。社員は5月から3人。川崎市出身。49歳。

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