静岡人インタビュー「この人」 県中学校体育連盟会長に就任した 長沢滋文さん(静岡市葵区)

 少年時代から野球に励み、内野手として活躍した。静岡末広中で主将、静岡高では副将、順大で主将を担った。指導者としては3度の県大会優勝を経験。県中体連では野球競技部長、理事長を歴任した。中学時代に厳しい練習を乗り越え、仲間と励まし合い、つかんだ全国大会準優勝の感動が原点。子どもにも同じ経験をしてもらいたいと奔走する。長田西中校長。56歳。

長沢滋文さん
長沢滋文さん

 -県中体連の役割とは。
 「歴代役員ら多くの関係者の努力で76年の歴史を築き、世界や全国に多くの人材を輩出してきた。『不易と流行』のバランスを取り、先輩方が積み上げた実績や伝統を受け継いで、発展させたい」
 -地域移行への取り組みは。
 「本年度は地域スポーツ団体などの参加を認める。チーム競技は従来の14支部に加え、15支部目の『地域スポーツ団体支部』を新設し予選を行う方向。部活動は教育の一環という前提を守るため、スポーツ庁のガイドラインにある『合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進』『適切な休養日等の設定』の順守を支部、競技部に求める」
 -地域移行に感じることは。
 「生徒の育成を地域と学校が協働で行う体制になる手がかりであると捉えたい。高い技術や資質を身につけた人が、指導者として教員とともに活動できる円滑な仕組みも構築できれば。皆がスポーツを楽しめる社会が築ければ、生徒の発するエネルギーが一層光り輝くと思う」
 -抱負を。
 「県や市町の教育委員会とも連携し、持続可能な県中体連の事業になるよう取り組む。中学生にとって集大成が発揮でき、『部活動をやってよかった』と生涯の思い出になる大会が開催できるよう努めていきたい」
 (運動部・吉沢光隆)

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