静岡人インタビュー「この人」 移住定住の促進に取り組む 神健一さん(松崎町)

 松崎町や町商工会の住民有志らでつくる伊豆まつざき田舎暮らしサポート隊(松崎町移住定住促進協議会)の代表。4月には空き家の再生プロジェクトを始めた。広告代理店に勤めた後、2021年に横浜市から移住した。同市出身。46歳。

神健一さん
神健一さん

 -移住のきっかけは。
 「元々自然に憧れがあり、残りの人生をどう生きるか考えた末、移住に至った。伊豆半島南部の賀茂地域で移住を考え、松崎町で気に入った物件が見つかったため、現在は回覧板も回ってこない山中の家に住んでいる。ゆくゆくは自然豊かな伊豆の食材を使った飲食店の経営ができたらうれしい」
 -サポート隊の活動内容は。
 「ホームページなどで移住者のインタビュー記事や、空き家情報を掲載、発信する。交流サイト(SNS)では町民の生活が伝わる投稿を意識している。県外での移住相談会をはじめ、町内でも移住者や地域住民を交えた交流会を開く。定住につなげるには移住前と移住後のギャップを埋める必要がある」
 -空き家再生プロジェクトの狙いは。
 「長年使われていなかった空き家を活用した宿泊施設の開設を目指し、4月上旬に数名でリノベーションを開始した。自然を身近に感じる田舎での暮らしを体験できる施設として使ってもらいたい。木をテーマに、まきが燃料のボイラーやたき火ができる設備を導入する。町の魅力を多くの人に届けたい」
 -今後の抱負は。
 「町内にはさまざまな技術や資源を持つ人がいる。たくさんの人を巻き込むことで、一人ではできないことが可能になる。関わる人が増えてきて、松崎が大好きになった。地域に少しでも貢献できたらうれしい」

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