浜松市北区(定数2-3)立候補者の決意 静岡県議選

 静岡県議選は9日の投開票に向け、無投票を除く19選挙区の43議席を巡って67人が激しい選挙戦を繰り広げている。人口減少や新型コロナウイルス禍で落ち込む地域経済の活性化、防災対策など課題が山積する中、候補者は何を強調して支持を呼びかけているのか。人物像と合わせて紹介する。(届け出順。名前の右のかっこ内は党派、現元新の別、丸数字は当選回数、投票日基準の満年齢の順)
農家視点の政策で実績
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 鈴木利幸(すずきとしゆき)氏 (自現⑥、66歳)
 県農協青壮年連盟委員長時代に米の輸入自由化反対運動を経験。当時は農業に詳しい県議が不在で「農家として、現場からの視線で農業の発展を目指したい」と、政治の世界に飛び込んだ。
 6期の議員生活では農業の基盤整備に力を入れ、JAみっかびが2021年に運用を始めた人工知能(AI)搭載の柑橘(かんきつ)選果場の建設に尽力した。肥料高騰の対策として、国産で賄っていく必要性を指摘。食品残さや下水汚泥などを肥料化するシステムの導入を掲げる。
 治山治水にも注力。地域住民の意見に耳を傾け、災害を未然に防ぐための河川の計画的な整備を強く求める。
 浜松市ソフトボール協会会長。国体に出場した経験がある。
 
命と財産守る政策に力
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 神間智博(かんまともひろ)氏 (無新、55歳)
 地元商工会で青年部長を務め、子どもの未来と直結する政治に子育て世代が関わるべきと感じた経験が原点。「行動力は誰にも負けない」と現場を訪れ、地域住民に寄り添う身近な政治を目指す。
 防災士の視点から「命と財産を守る政策は全てに優先する政治家の最大限の使命」との考えを持つ。南海トラフ地震や、近年激甚化する風水害などの災害対策としてハード面の整備を掲げる。
 交通事故や空き家などの地域課題を挙げて「市議を経験したからこそ、地域の隅々の事柄を県政に問題提起できる」と強調。偏差値ではなく一人一人の個性を伸ばす学校教育の推進も訴える。
 学生時代、マーチングバンドで内閣総理大臣賞を3度受賞した。
 
ICTで人間活動補完
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 良知駿一(らちしゅんいち)氏 (無現①、40歳)
 消防団活動を通じ、さまざまな団体が重なり合う地域の成り立ちに興味を持った。行政のデジタル化が進んでいない現状に課題を感じ、政治家を志した。
 1期目は、専門の情報通信技術(ICT)に関して「最前線で他の議員にはできない質問をしてきた」と自負する。子育て世代として少子高齢化に危機感を抱き、ICTによる人間活動の補完の必要性を強調。人工知能(AI)を活用した交通制御や、中山間地での公共交通への自動運転導入などを掲げる。
 県西部地域について「日本で屈指の光技術を持つ地域」と考え、光センサーを活用したロボット産業の発展にも力を入れる。
 1歳半の娘が日々成長する姿を見るのが生きがい。  

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