家康時代から続く鋳物文化発信 栗田産業 静岡市にショールーム

 金属鋳造の栗田産業(静岡市駿河区)が26日、鋳物製品ブランド「重太郎」のショールーム兼販売店舗を同区豊原町に開いた。スズ製などの食器展示や製造工程の紹介を通じ、伝統的な鋳物産業の魅力を発信する。

ショールーム兼販売店舗の外観=静岡市駿河区
ショールーム兼販売店舗の外観=静岡市駿河区
スズや鋳鉄の鋳物製品
スズや鋳鉄の鋳物製品
ショールーム兼販売店舗の外観=静岡市駿河区
スズや鋳鉄の鋳物製品

 1890年創業で、工作機械や産業用ロボット向けの部品製造を手がける。技術を生かして生活に身近な品を作る企画として2017年、創業者の名前に由来する「重太郎」ブランドを立ち上げた。
 水や酒の酸味や苦みをやわらげ、まろやかにするとされるスズを材質にビアグラスやぐい飲みを開発。ミニ四駆をかたどった箸置きや、県の鳥「サンコウチョウ」をモチーフにした鋳鉄製栓抜きなども商品化した。オンラインショップや催事などでの販売機会で「じっくり手に取って見比べたい」との要望が多くなったため、店舗開設を決めた。
 店内では商品販売コーナーのほか、作業工程を紹介するミニ工房や、食器で緑茶や酒を試飲する交流スペースも設けた。栗田圭副社長(43)は「徳川家康の時代から続く鋳物文化を地域に発信していきたい」と話す。

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