富士登頂 通算千回 けが病気超え「達成ほっと」 静岡の有元さん

 元高校教諭の有元利通さん(73)=静岡市葵区=が、通算千回の富士山登頂を遂げた。初めて富士山登頂を果たしてから約半世紀。「千回登頂はここ数年の目標だった。けがや病気もしたが、達成できてほっとしている」と感慨深げに語る。今後は高知や北海道の名山制覇を目指す。

1000回の富士山登頂やこれまでの山登りを振り返る有元さん=静岡市役所静岡庁舎
1000回の富士山登頂やこれまでの山登りを振り返る有元さん=静岡市役所静岡庁舎
富士山登頂1000回を達成し、仲間と喜ぶ有元さん(左から4人目)=富士山頂(有元さん提供)
富士山登頂1000回を達成し、仲間と喜ぶ有元さん(左から4人目)=富士山頂(有元さん提供)
1000回の富士山登頂やこれまでの山登りを振り返る有元さん=静岡市役所静岡庁舎
富士山登頂1000回を達成し、仲間と喜ぶ有元さん(左から4人目)=富士山頂(有元さん提供)

 大学2年の1970年、兵庫、鳥取両県境の氷ノ山に友人と登った際、山で迎えた朝の新鮮な空気と地上とは異なる世界に魅了された。73年に初めて富士山に登頂して以降、日本の名山とされる山をはじめ、キリマンジャロやチョモランマなど世界の高峰を巡った。
 その間、滑落で顔を6針縫ったり、がんを発症したりする苦難も経験した。闘病や新型コロナウイルス禍で登りたくても登れない時期もあったが「(登山を)やめようと思ったことはない。『不治(富士)の病』だ」と笑う。「(何度も登った山は)見慣れた景色でありながら少しずつ違う。登り切った後の達成感や常連に会えるのも楽しい」と魅力を語る。
 現在も名山をこつこつと登り続ける。「もう登頂回数にはこだわらないが、体が元気な限り登りたい」。大台を突破した今も、山への情熱は尽きないという。

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