新特別支援学校 27年度開校方針 静岡県教育長「磐田で調整」

 池上重弘静岡県教育長は8日、県西部に新設予定の県立特別支援学校の本校について「2027年4月の開校を目指し、設置場所の最終調整を進めている」と明らかにした。同日開かれた県議会12月定例会一般質問で、自民改革会議の野崎正蔵氏(磐田市)の質問に答えた。野崎氏が求めた磐田市内への設置については「(既設校の)課題解消につながる適地」との認識を示し、「現在、市が地元理解を得る説明会を行っている」と説明した。
 県教委は3月、県立特別支援学校施設整備計画の後期期間(22~26年度)の整備箇所として、中東遠地区か浜松地区のどちらかに本校1校を新設する方針を決めた。両地区では知的障害を対象とする袋井、浜北、浜松の3校などで施設規模を上回る児童生徒が通学し、施設の狭隘(きょうあい)化が問題となっている。特に袋井は22年度の児童生徒332人のうち、半数超の182人が磐田市から通い、通学に1時間以上かかる児童生徒も多く、市内への新設を求める要望書が市から県教委に提出されていた。
 特別支援教育課によると、新たな本校は知的障害と肢体重複障害のある児童生徒が対象で、小学部、中学部、高等部を備える予定。
 池上教育長は答弁で「住民理解が得られたら一刻も早く設置場所を決定し、児童生徒がより身近な地域で教育を受けられるよう施設整備に取り組む」と述べた。

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