漆喰鏝絵継承へ 左官職人が指導 松崎で体験講座

 松崎町や観光協会、商工会関係者でつくる「町漆喰(しっくい)文化次世代継承事業実行委員会」は、漆喰鏝絵(こてえ)技術の継承を目指す体験プログラムを始めた。2023年1月まで講座(全5回)を開き、参加者は町内の左官職人の指導を受けて作品を完成させる。

漆喰鏝絵の作品づくりに取り組む参加者=松崎町宮内の町環境改善センター
漆喰鏝絵の作品づくりに取り組む参加者=松崎町宮内の町環境改善センター

 漆喰鏝絵は、同町出身の左官職人・入江長八が、伝統的な外壁工法「なまこ壁」の技術と日本画の手法を組み合わせて確立した芸術作品。左官道具のこてを使ってしっくいを盛り上げて立体的な絵を描き、絵の具で色を付ける。
 11月中旬には、町環境改善センターで町内外の7人が参加し、左官職人の中村一夫さん(81)と高橋恒彦さん(58)から、こつを学んだ。伊勢エビやサザンカの花などの下絵を描き、しっくいを少しずつ盛り上げる作業に取り組んだ。
 同町の主婦の渡辺ひとみさん(65)は「没頭してしまい、時間が足りないくらいだった。色を付けて完成させるのが楽しみ」と笑顔を見せた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞