文化財復旧5千万円 静岡市11月補正予算案、災害対応12億円超

 静岡市は台風15号の豪雨災害で甚大な被害を受けた清見寺庭園(清水区)など国指定の名勝庭園や史跡の早期復旧に向け、2022年度11月補正予算案に復旧費計約5千万円を計上する方針を固めた。被災した住宅や施設の修理費などを含め、同予算案に盛り込む災害復旧事業費は12億円を超える見込み。7日までの関係者への取材で分かった。

静岡市役所
静岡市役所

 対象の文化財は清見寺庭園のほか、臨済寺庭園(葵区)、久能山東照宮(駿河区)、小島陣屋跡、三池平古墳(清水区)の5カ所。いずれも国か県の名勝や史跡に指定されている。
 久能山東照宮は敷地内の複数ののり面が崩壊し、清見寺は庭園に土砂が流入した。臨済寺は周辺の斜面が崩れ、配水設備に土砂が流れ込むなどの被害を受けた。市は早期復旧を支援し、被害の拡大を防ぐとともに、文化的価値を守る。
 小島陣屋跡と三池平古墳は市有の文化財。のり面が崩壊したり、亀裂や段差が生じたりしたため、ボーリング調査などを実施し、復旧方法を検討する。

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