静岡県「聞いていない」 担当参事「事実なら追い風」歓迎 山梨県知事「静岡空港新駅」議論意向

 山梨県の長崎幸太郎知事が東海道新幹線の静岡空港新駅設置の議論をリニア中央新幹線建設促進期成同盟会の中で進める考えを静岡新聞社のインタビューで示したことについて、静岡県の羽田充明新幹線新駅担当参事は7日、「聞いていない」としつつ、「事実なら(新駅の実現に向けて)追い風になる」と歓迎する意向を示した。
 静岡県は2014年度から6年連続で計上した調査費で、静岡空港の地下を走る東海道新幹線のトンネル西側出口付近に半地下の新駅を造り、空港ターミナルビルと直結させることが技術的に可能だと確認した。羽田参事は静岡空港と東海道新幹線が接続すれば、「観光客の増加などリニアを含む沿線地域全体への経済波及効果が見込める」と期待する。
 ただ、川勝平太知事は現在、リニア中央新幹線工事に伴う大井川水問題を巡るJR東海との交渉手段に新駅設置を利用しているという誤解を払拭するため、新駅の要望活動を行っていない。本県が7月にリニアの期成同盟会に発足した後の動きのため、羽田参事は「大井川水問題への姿勢がぶれたと誤解を与えないか」と不安ものぞかせた。

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