家康の肖像画と駿府城絵図入手 静岡市、歴史博物館で展示

 静岡市は4日、2023年1月にグランドオープンする市歴史博物館(葵区)の所蔵品として、徳川家康の肖像画や駿府城の絵図を入手したと明らかにした。花村章弘歴史文化課長が同日の市議会観光文化経済委員会で説明した。

家康の死後に描かれたとされる「東照大権現像」(静岡市提供)
家康の死後に描かれたとされる「東照大権現像」(静岡市提供)
駿府城の間取りなどを記した御城絵図(同市提供)
駿府城の間取りなどを記した御城絵図(同市提供)
家康の死後に描かれたとされる「東照大権現像」(静岡市提供)
駿府城の間取りなどを記した御城絵図(同市提供)

 肖像画「東照大権現像」は17世紀、家康の死後に江戸時代の絵師狩野探幽によって描かれたとされる。「東照大権現」は家康の神号で、大名などが家に飾って神としてまつっていたとされ、出回っている数が少ないことから貴重な史料という。掛け軸も含めた大きさは縦125センチ、横34センチ。市が昨年11月に京都の古美術商から385万円で購入した。
 駿府城の「御城絵図」は江戸時代後期に描かれたとされる城の間取り図で、武家屋敷や武士の詰め所の位置などが記されている。細かい情報まで載っていることから、幕府の内部資料ではないかと推察されるという。大きさは縦75・4センチ、横64センチ。
 肖像画は常設展示し、御城絵図は企画展などでの展示を想定しているという。
 市歴史文化課の担当者は「肖像画はこれぞ家康という絵で、目玉の展示の一つになる」と話した。

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