給水支援 清水区に支援の輪 J1の2チーム、会社員、企業…SNSにも「力になりたい」続々

 台風15号の被害で断水が続く静岡市清水区で、給水支援の輪が広がりを見せている。27日はサッカーJ1清水エスパルスが本拠地のIAIスタジアム日本平(同区)で飲料水を配布。富士宮市の会社員らは同区小島町地区に大型ポリタンクをトラックで運び込んだ。地元企業も支援を相次いで表明し、自衛隊も高齢者や障害者施設へ飲料水を供給開始した。

集まった市民に飲料水を配布するサッカーJ1清水エスパルスの選手たち=27日午後4時すぎ、静岡市清水区のIAIスタジアム日本平
集まった市民に飲料水を配布するサッカーJ1清水エスパルスの選手たち=27日午後4時すぎ、静岡市清水区のIAIスタジアム日本平
自衛隊による給水所が設けられた東海大海洋科学博物館前=27日午後1時すぎ、静岡市清水区三保
自衛隊による給水所が設けられた東海大海洋科学博物館前=27日午後1時すぎ、静岡市清水区三保
集まった市民に飲料水を配布するサッカーJ1清水エスパルスの選手たち=27日午後4時すぎ、静岡市清水区のIAIスタジアム日本平
自衛隊による給水所が設けられた東海大海洋科学博物館前=27日午後1時すぎ、静岡市清水区三保

 区内では3万戸以上で水が一切出ず、飲み水が供給され、完全に断水が解消するのは来月上旬ごろとみられる。こうしたなか、27日までに、区内には数十カ所以上の給水所が次々設けられ、口コミや交流サイト(SNS)で支援表明が相次いでいる。
 同日午後、清水エスパルスは9・5リットル入りの飲料水ボトル約2500本を用意し、選手らが住民に自ら手渡した。J1ジュビロ磐田から提供のあった飲料水も加えた。服部静枝さん(73)は「仕事で来られない息子や娘の世帯分までもらえうれしい」と感謝した。
 約670世帯が暮らす山間部の小島町地区は27日夕、富士宮市から約4トンの生活用水が届いた。同市の会社員遠藤克典さん(51)ら仕事を通じて知り合った男性3人がタンク4基を満杯にし、自腹でトラックで輸送した。同地区は宮嶋橋の水管橋が崩落したため、復旧が遅れている。遠藤さんは「清水の力になりたい」と支援活動を決めた。
 鈴与も27、28の両日、区内の商業施設エスパルスドリームプラザやベイドリーム清水、鈴与袖師埠頭(ふとう)事業部の市内3カ所で工業用水を提供。沼津市のサッカーJ3アスルクラロ沼津の選手らも27日午前、清水区役所に飲料水を届けた。

 

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