静岡人インタビュー「この人」 第17回浜名湖フォークジャンボリーの実行委員長 新海稔和さん(浜松市北区)
浜松市西区の浜名湖ガーデンパークで8月に開かれた音楽ライブの運営で中心的な役割を果たした。毎年50組前後のアマチュアバンドなどが県内外から集まる一大イベントだったが、今回を最後に終えた。65歳。
-最終回の感想は。
「出演者、お客さんから『終わってしまうのは寂しい』『これからも続けてほしい』と声を掛けられて。たくさんの人に愛され、支えられてきたイベントだったと改めて感じた。会場の都合で今年は残暑の厳しい時期での開催になったが、ほぼ満席で多くの人が最後まで残ってくれていた」
-惜しまれつつ終了する理由は。
「仕事の片手間にやるには運営の負担が大きく、実行委員の確保が難しくなった。協賛企業への依頼や広報活動、出演者の選考など、年間を通じて準備作業をしている。イベント当日も出演者が朝から会場入りし、準備や清掃、来場者へのアンケート回収を手伝ってくれて、ここまでやって来られた」
-なぜ20年近く続いたか。
「吉田拓郎や井上陽水といった1970~80年代のフォークソングにこだわったからだと思う。60歳前後の人にとっては共通言語のようなもので、青春時代を思い起こさせる。出演者にはオリジナル曲はできるだけ控えてもらってきた。音楽の力を実感するイベントだった」
-ファンに伝えたいことは。
「お客さんのおかげで出演者のレベルが年々上がっていった。良いパフォーマンスには惜しみない拍手を送ってくれて、出演者の間では『浜名湖のお客さんは素晴らしい』と評判だった。アマチュアが目標とするステージの一つに、このイベントを育ててくれた。本当にありがたい」
(浜松総局・柿田史雄)