田方農高で6月発見 歌川芳藤作「源頼朝冨士野巻狩之図」 「義時の里」(伊豆の国)で公開

 大河ドラマ館が設置されている伊豆の国市の韮山時代劇場内の特別展示施設「義時の里」で30日まで、江戸から明治にかけて活躍した浮世絵師歌川芳藤(1828~87年)の作品「源頼朝冨士野巻狩之図」の公開が行われている。

公開が始まった歌川芳藤の浮世絵=伊豆の国市の韮山時代劇場
公開が始まった歌川芳藤の浮世絵=伊豆の国市の韮山時代劇場


 作品は函南町の田方農高同窓会の所蔵。6月ごろに校内にある同窓会館で見つかった。同校創立者の仁田大八郎が、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する仁田忠常の子孫であることから、大河ドラマ館の来訪者にも見てもらおうと修復して展示した。
 大きさは縦35センチ、横75センチ。1193年に源頼朝が富士の裾野で行った巻き狩りが題材で、巨大なイノシシを仕留める仁田忠常から躍動感を感じられる。周囲には源頼朝のほか、北条義時ら大河ドラマにも登場するさまざまな人物が狩りに臨む様子が富士山とともに描かれている。
 同窓会の森武会長は「顔がはっきり見えるほどきれいになった。多くの人に見てもらえればうれしい」と期待した。入場無料。7日は休館。
 (大仁支局・小沢佑太郎)

 

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