静岡市「残土処理と工期無関係」 川勝知事に反論【大井川とリニア】

 静岡市葵区にリニア整備のため新設する工事車両用のトンネル工事を巡って川勝知事が同市を批判していることに対し、市は9日、残土の処理はJRの役割だとした上で、「処理の方法の決定と工事の進捗(しんちょく)に関係はない」(道路計画課担当者)と反論した。

静岡市役所
静岡市役所

 発生する残土は32万立方メートルを見込み、市は残土処分案として地元の道路改良への活用や住民の要望に基づく盛り土造成などをJRに提案した。現在、同区井川地区の3カ所で道路改良に使う方向で調整を進めつつ、別の活用策も検討を続ける。地元で処理できない分は清水港の埋め立て工事現場への搬入も視野に、県やJRと協議している。
 基本合意から着工までの約4年間は、トンネルの詳細なルート計画や保安林の指定解除の手続きに時間を要したとし、同課担当者は「工期とは関係ない」と強調した。トンネル掘削工事は2023年度末をめどに開始予定で、25年度末の供用開始を目指す。

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