記者コラム「清流」 災害への備え「自分事」に

 藤枝市で土砂災害に備えた行動計画を記入する「わが家のマイ・タイムライン」の取り組みが進む。警戒区域内の世帯に専用の用紙を配り、家族で話し合いながら必要な情報をまとめてもらう。
 市の担当職員の訪問指導を受けて作成を進めたある一家では、安全な避難経路や高齢の祖父が災害情報を入手する方法などを考えた。家族が揃って災害について話し合うのは初めてだったという。
 行政側がさまざまな災害対策を講じる上で、地域住民への周知は重要であり、大きな課題にもなっている。マイ・タイムラインは災害対策を「自分事」として捉え、実際の行動に移してもらう狙いがある。市には自治会単位での説明会を継続して開催するなど、周知に向けた粘り強い活動を期待したい。
 (藤枝支局・岩下勝哉)

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