静岡人インタビュー「この人」 嶋田浩之さん ツイッターで山岳遭難や水難事故防止を呼び掛けている静岡県警の警部

 地域課の企画第2課長補佐。昨年10月に専用ツイッターを開設以来、担当者として週に2~3回の更新を続ける。危険な山登りに対する注意喚起をはじめ、遭難と救助の具体的な事例紹介など内容は多岐にわたる。分かりやすくユニークなツイートが好評で、多い時は120万人以上が閲覧している。登山やマラソンが趣味で、筋トレも欠かさない。札幌市出身。45歳。

嶋田浩之さん
嶋田浩之さん

 ―心掛けるツイート内容は。
 「春山など季節ごとテーマを決め、山や海など自然の特徴を捉えた写真と動画を多めに掲載して閲覧者の興味を引きつけたい。山岳遭難救助隊の隊員が撮った迫力ある写真はメッセージ性が強い。自らも可能な限り現場に赴いて撮影に挑んでいる」
 ―開設後、初の年末年始はどのような呼び掛けをしたのか。
 「冬季は積雪状態の山道や凍結した富士山の写真など、視覚に訴える効果の高い発信ができる。年末年始はコロナ禍で控えてきた山登りを久しぶりに試みる人や、県外から長期間での登山日程を組む人が増え、遭難の危険性が高まる時期だった。啓発にも自然と力が入った」
 ―動画での啓発役に救助隊の坂上雅信隊長も登場している。
 「必要な登山グッズを持参し忘れると命取りになることや、道に迷った時に取るべき行動を分かりやすく説明している。『救助隊長の説教部屋』と題したシリーズは特に人気。ツイッターを通じ、救助隊の存在を身近に感じてもらえたらうれしい」
 ―特に伝えたいことは。
 「アウトドアブームの影響があり、近年は未経験者の遭難も増えている。登山計画書の作成で遭難リスクは減らせる。迅速な救助活動に役立てるよう、計画書の内容は家族や知人も確認できるよう徹底してほしい」

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