土砂に埋もれたバス運行再開 熱海土石流 修理終え「前へ進もう」

 熱海市伊豆山で7月に発生した大規模土石流で、国道135号を走行中に大量の土砂に埋もれた東海バスの路線バス車両が15日、5カ月以上にわたる修理を終えて現場に復帰した。行き先表示器とステッカーに「少しずつ前へ進もう」とのメッセージを掲げ、地域の復興に向けて再出発した。

長い修理を終えて現場に復帰した路線バス=15日午後、熱海市
長い修理を終えて現場に復帰した路線バス=15日午後、熱海市
7月3日、土石流に巻き込まれた路線バス
7月3日、土石流に巻き込まれた路線バス
長い修理を終えて現場に復帰した路線バス=15日午後、熱海市
7月3日、土石流に巻き込まれた路線バス

 路線バスは土石流が起きた7月3日正午ごろ、逢初(あいぞめ)川下流域の国道135号の逢初橋付近で土砂に遭遇し、車ごと押し流された。回送中で乗客はいなかったが、運転手が車内に取り残され、窓ガラスを割って脱出した。
 車両は発災2日後に現場から回収された。エンジンは無事だったが、車体や窓ガラスなどの修理に時間を要したという。東海自動車の広報担当者は「被災した車両の復帰が伊豆山の復興に少しでもつながればいい。今後も地域と住民生活を支えていきたい」と話した。

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