大阪市議会、通年化を試行へ 公明、維新と「実績」争い

 一年を通じて開く通年議会を巡り、大阪市議会は27日、試行実施を決めた。議論の活性化や監視機能強化が狙いで、具体策を検討し2024年度中に開始、25年度以降の正式導入を目指す。主導したのは公明党。過半数を握る政治団体・大阪維新の会による定数削減に対し、議会改革の「実績」を争う。念頭にあるのは、次期衆院選での日本維新の会との直接対決だ。

通年化を盛り込んだ条例を可決した大阪市議会=27日午後
通年化を盛り込んだ条例を可決した大阪市議会=27日午後

 公明と大阪維新、自民党の会派が共同提案し、この日の本会議で可決された基本条例の付則に試行実施を盛り込んだ。年3回開会する市議会の閉会期間をほぼなくして実質通年化する方向で検討するほか、「夜間議会」の実施も選択肢に挙がっている。
 条例制定を呼びかけた公明は、定数81の市議会で現在18議席の第2会派。第1会派で46議席の維新は昨年4月の統一地方選で単独過半数を初めて獲得すると、6月には定数を70に減らす条例を成立させた。「身を切る改革」を早々に実現した維新に対し、公明は「削減だけが改革ではない」(杉田忠裕市議団幹事長)として対抗策を検討していた。
 大阪府議会でこれまで過半数を握っていた維新は、市議会での過半数獲得を機に公明との協調路線から対決姿勢に転換。次期衆院選では公明現職のいる府内4小選挙区に日本維新の新人を擁立予定で、うち3区は市内が選挙区に含まれる。公明幹部は、府議会でも実現した定数削減で維新が支持を集めているとして「流れを変えたい」と語る。
 ただ、条例制定には維新の賛成が不可欠な市議会で、公明が望む形の改革が実現する見通しは立たない。杉田氏は試行実施決定を受けて記者団に「ようやくスタートに立てた。できるところから取り組む」と述べた。

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