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「最初は(子どもたちが)緊張していたけれど、だんだん話しかけてくれるようになって良かったです」と質問にも積極的に答えていた博志投手。
博志「悔しいシーズン」
今年は開幕1軍でスタートしたものの、15試合で0勝0敗4ホールド、防御率6.57。序盤の連投から一転、その後は登板間隔が1~2週間空くなどして、うまくリズムをつくれなかった。「去年はそういう状況でもうまくやっていたんですが 。今季はなかなか自分の投球ができず、悔しいシーズンでした」
投球スタイルは一変
2017年ドラフト1位でヤマハから中日に入団した28歳。セ、パ両リーグを経験し、リーグごとの野球の違いや時代に伴う変化を感じてきた。
力強いストレートを強みにプロ入りした右腕だが、今はそのスタイルも一変した。

「すごい球が速くても打たれるんです。ほかのピッチャーでもみんなそう。僕は空振りが取れるストレートじゃないので、インサイドが使えないと駄目。カットボール、ツーシームで両サイドの揺さぶりというのが自分の得意」
打者を抑えたら〝正解〟
最近のプロ野球界は投球フォームにもいわゆるセオリーがなくなった。「昔はこんなフォームは駄目だと言われていたのが正解になっていたり。何が正解かと言ったらバッターを抑えたら正解ということ。僕もそこは(セオリーを)外してます。今年、試合で真っすぐなんて何球投げたかか分からないくらい(投げてない)。ただ、自分の場合はツーシームがマックス155、6㌔、カットが149とか出るので、それを生かしていけるようにと思ってます」
プロ生活9年目へ
「1年1年が勝負なので、結果だけを求めて、馬車馬のようにどこででも投げられるように、いい意味で便利屋としてやっていきたい。最後は1軍で終われるようにしたいです」二俣「もったいない1年」
二俣選手も今季は1番、右翼手で開幕スタメンを勝ち取りながら、不運なけがもあって定着できなかった。54試合118打数22安打、打率1割8分6厘。「チャンスを何が何でもつかみたいという中で、もったいない、悔しい1年でした」

4月2日のヤクルト戦でバントの自打球が顔面を直撃し、前歯を上下8本折るけがを負い、そこから調子を崩してしまった。
「歯の痛みよりも下唇を切ったのが一番痛かったです。打席での怖さはなかったけれど、勝手に体が反応してしまう、のけぞってしまう感じもありました」
心理的な影響以上に、歯のかみ合わせが悪くなり、体の重心、バランスが変わったことがバッティングに影響したという。
ユーティリティーとしての覚悟
もともと内外野、どこでも守れるユーティリティープレーヤーとして重宝されてきたが、シーズン終盤に入団当時のポジションだった捕手への再挑戦を命じられた。「捕手に転向と報道されたんですが、そうではなくて。監督からも今まで通り内外野プラス、キャッチャーと言われました。3人目のキャッチャーという位置付けです」
昨オフは三塁の定位置を勝ち取る意欲を示していたが、改めてユーティリティーとして、求められる役割を果たしていこうと覚悟を決めたという。
日本を代表する打者から学ぶ
リーグ戦終了後は守備練習に費やす時間が長く、バッティングになかなか気が回らなかったが、オフは昨年に続き、岡本和真内野手(巨人)の自主トレに参加する予定だ。「和真さんがメジャーを表明したので、連絡しようか迷っていた時に、ラインで『どうする?』と聞かれたので『お願いします』と伝えました」
長打力とミート力を兼ね備えた日本を代表する打者から得るものは大きい。
「タイミングが一番大事と(岡本さんから)言われたので、足の上げ方や高さなどを試行錯誤して探したりしました。(今季は)外野の間を抜ける当たりが多くなりました。真っすぐをしっかり引っ張ってヒットにできたのが今年の手応えです」
リーグ優勝、日本一へ
2020年に育成ドラフト1位で入団した23歳。来季は6年目を迎える。「とにかくリーグ優勝、日本一を経験したいです。野球で1位になったことがないので、プロで優勝したいですね」
(編集局ニュースセンター・結城啓子)
<取材こぼれ話>
二俣選手は投手以外はどこでもこなせる万能プレーヤーですが、博志投手は最近、「画伯」としての才能が注目されています。自らデザインしたTシャツやバッグなどが販売され、球団グッズの売り上げにも貢献しています。「父が大工ということもあり、もともとものづくりが好きで、絵を描いている時間はそれだけに集中できるので楽しいです」と多彩な才能を発揮しています。新年も新しいことに挑戦するそうです。






































































