沼津の隠れた名物お菓子「ケセット」
中伊豆に向かう前に、沼津市を通りながら、地元では有名だけど案外知られていないという、ノスタルジーを感じるお菓子をご紹介します。沼津港前を通り、我入道にある「花月菓子店」の「ケセット」です。お店の雰囲気もノスタルジックで心惹かれます。ケセットは、ラズベリージャムをバターカステラでサンドしたものを、クッキー生地で包んだ焼き菓子です。周りはサクサク、中はしっとりで、絶妙においしい! 昔食べたことがなくても、なんとも言えない懐かしさを感じます。ナイフで切り分けて、家族や友人と食べてもよし、ちょっとした手土産にもおすすめですよ!

花月ケセット
足湯でくつろげる「東府や」
大仁中央ICから伊豆縦貫道に乗り、月ケ瀬ICで下りて中伊豆方面に向かいます。車で5分ほど走ると「Table&bakery 足湯カフェ 東府や」の看板があるのでそこを右折します。看板通りに進むと到着です。
東府や案内図
お店のテラスでは、多くの方が足湯に浸かりながらランチをしていました。
足湯カフェTable&bakery 東府や
店内には、パンやカフェメニューのほか、ランチプレートもあり、どれもおいしそうです。早速ドリンクとハード系のパンを買って、川の音と緑を眺めながらゆったりした時間を過ごしました。おいしかった〜!
店内だけではなく、園内にも何箇所かテラス席があるので、思い思いの場所でランチをすることができますよ。

神秘的な雰囲気の「浄蓮の滝」
もと来た414号まで戻り、10分ほど先の「浄蓮の滝」に向かいます。駐車場に車を停め、階段を下りていくと大きな滝の音が聞こえてきます。滝壺は、深い碧色でとても美しく神秘的な感じがしました。
浄蓮の滝
滝より少し下流では、ヤマメ釣りをしている人がいました。道具を持っていなくても、竿などをレンタルすることができます。また、そこで捌いて焼いて食べることもできるので、周辺にはいい匂いがしていましたよ(笑)
浄蓮の滝の釣り場
駐車場付近には飲食店やお土産屋さんが並び、賑やかで観光地らしい雰囲気もよかったです。神々しい巨木「天城の太郎杉」
次は、10分ほど先の「天城の太郎杉」に向かいます。414号沿いにある看板を右折し、木々の間を流れる美しい川「滑沢渓谷」を見ながら進みます。「太郎杉」は静岡県の天然記念物に指定されており、樹齢450年以上と言われる、樹高53m根回り13.6mの巨木です。すっと一直線に伸びるその姿は神々しさを感じます。写真では伝わらないこの巨木を、是非ご自分の目で見て感じてみてください!
天城の太郎杉
以前ご紹介した「一日で伊豆北西部を満喫!水族館・穴場パワースポット・修善寺を巡る充実ドライブコース」の地上約3.5mのところで7本に分岐した「大スギ」とはまた違った魅力がありますよ。歴史を感じる「旧天城トンネル」
414号に戻り、さらに南下します。右手に「水生地下駐車場」、左手に「旧天城トンネル」の看板がある場所を左折すると、旧天城トンネル北口に行くことができます。「この先未舗装 わだち掘れあり 車体底部擦る可能性あり」の看板が出ており、林道になるので、気になる方は「水生地下駐車場」から歩いて行くことをおすすめします。
天城トンネルの看板
この周辺はハイキングコースにもなっており、森林浴にも最適でとても気持ちが良いです。
明治38年に作られた旧天城トンネルは、天城湯ヶ島町と河津町を結び、難所の天城越えを解消し、北伊豆と南伊豆の距離を一挙に短縮しました。石を積み上げていく石巻工法で施工されており、「陸の孤島」を嘆く南伊豆の人たちの厚い思いによって作られたと思うと、感慨深いです。

天城トンネル
道の駅「月ケ瀬」でスイーツ休憩
トンネルは車でも通ることができ、先に進むと414号に出て河津町方面にも行くことができますが、今回は天城方面に戻ります。月ケ瀬ICにある「道の駅月ケ瀬」に寄り少々休憩です。

店内にある「伊豆月ケ瀬リバーサイドスタンド」には、天城の猪最中が乗ったソフトクリームや月ケ瀬梅園梅ソーダなどがありました。
今回は天城高原ミルクソフトが乗った「静岡抹茶ラテフロート」をオーダー。濃厚な抹茶ラテとポヨンと乗ったソフトクリームがかわいらしくておいしかったです。

伊豆月ケ瀬リバーサイドスタンド
世界遺産「韮山反射炉」とクラフトビール
次は「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されている「韮山反射炉」へ向かいます。幕末期の代官 江川英龍(坦庵)が手がけ、その子である英敏が後を継いで完成させた韮山反射炉は、金属を溶かし大砲などを鋳造するための溶解炉です。実際に稼働した反射炉として国内で唯一現存するものだそうです。

韮山反射炉
館内で映像などを見て学んだ後、実際に反射炉を見学します。見学の際は、丁寧に説明をしてくださる方もいらっしゃるので、より深く知るためにも一緒に巡ることをおすすめします。
江川坦庵の銅像と韮山反射炉
隣には「反射炉物産館」があります。自社製造直売のお茶や伊豆のお土産物、そして自社醸造のクラフトビール「反射炉ビア」などを販売しています。
反射炉物産館と反射炉ビア
早速、自家製ほうじ茶を使ったソフトクリームをオーダー。鼻に抜けるほうじ茶の香ばしいかおりがしておいしい!ソフトクリーム片手に、横のお茶畑を登って展望台に行ってみると、反射炉とちょっとした街並みが見えました。雲のない晴れた日には、富士山と韮山反射炉の2つの世界遺産を同時に見渡せるようです。さらに、この周辺ではお茶摘み体験もできるそうですよ。

展望台からの景色
物産館に戻って「ビールコーナ」を見てみます。ビールの種類も多く、デザインも様々で迷ってしまいます。多数の賞の実績も展示されていたので、今回は「2025年世界最高金賞」を受賞したという「早雲」を購入してみました。さわやかで軽やかな飲み心地でおいしい!(※個人の感想です)他のものと飲み比べてみるのもいいですね。いろいろな種類を購入しているお客さんも多くいらっしゃいました。
現在は、瓶ビールだけですが、より多くの人に商品を届けるため、缶ビールも製造できるようにクラウドファンディングをしているとのことでした。

物産館のビールコーナー
今回は、時間が遅くなってしまい閉まっていましたが、国指定重要文化財「江川邸」(韮山県[伊豆全体、八王子・大宮周辺]を統制していた、江川家の武家屋敷)もあります。この「江川邸」と「韮山反射炉」の共通券がお得ですよ。
江川邸
今回は、沼津を通って中伊豆から韮山に向かってのドライブコースをご紹介しました。伊豆は歴史の深い場所や、ジオパークならではの自然が作り出した美しい場所がまだまだたくさんありますが、今日はここまで! 伊豆に向かってドライブへGO!
文・KAITO