J2藤枝MYFCは8月16日、敵地で17位のロアッソ熊本と対戦します。ブラウブリッツ秋田との前節は無失点と守備で力を発揮した藤枝。好守でチームに貢献したDF中川創選手は「(2失点した)山口戦の反省を生かすことができた」と手応えを口にしました。
熊本戦はその守りを維持しながら、攻撃での決定力が鍵を握ります。中川創選手が試合を振り返りつつ、熊本戦の展望を語りました。
―秋田戦を振り返って。
前の週の(2失点した)山口戦での反省点は相当生かすことができました。立ち上がりからアグレッシブにいけたと思いますし、球際の部分でも戦えていました。でも攻撃ではゼロなので、惜しいところまでいっているけれど得点を取れなかったというのはすごく悔いが残る試合でした。
―山口戦は得点後に受けに回ってしまったが、今回はゼロで抑えられた。
相手にビッグチャンスをつくられる場面はありましたが、結果的にゴールを割らせなかったというのはポジティブに捉えたいです。ただ、チャンスをつくらせていることは事実ですし、ふわっとした時間帯で押し込まれたことも事実なので、反省点は多くあります。

―個人的には1対1で相手のチャンスをつぶすなど好守が光った。個人のプレーを振り返って。
空中戦が多くなるのは分かっていたので準備をしていました。そこで負ける回数は少なかったです。1対1の部分も落ち着いて対応できました。ただ、あそこに蹴られたくはなかったですし、あのような場面をつくらせたくなかったというのも事実ですので、あのような形になってしまったのはもったいなかったと思います。
―勝ち点1が続く現状をどう捉えるか。
上に行くには勝ち点3が絶対に必要なので、このゲームは勝利をたぐり寄せなければいけなかったです。勝ち点1に終わってしまったことは悔しいですが、相手の土俵に対して自分たちもやれていましたし、敵地で負けずに勝ち点1を拾えたことは次につながる大事なことなので、悲観せずにポジティブに捉えてやっていきたいです。
―次節に向けて。
秋田同様に、スタイルが徹底されているチーム。マンツーマンで、狭いスペースでパスをつないでくる。また際のバトルがものすごく大事になると思うので、しっかり準備したいです。
―熊本は前回対戦は0-2。その戦いを踏まえて今回は何を意識するか。
前回は自分たちの隙を突かれて失点してしまい難しいゲームになってしまったので、まず自分たちがずっと積み上げているものを出していきたいです。集中し続けることは徐々にできてきているので隙をつくらないことを徹底していきたいです。
―個人的にはリーグ戦全試合フル出場を続けている。
須藤監督が信頼し続けてくれて使ってくれています。感覚的に良くなかった試合もありましたが、それでも信じて使い続けてくれているので、それに応えたいです。やっていくうちに感覚も良くなってきて、積み上がっているものが今年は特に実感できています。
試合に出ることは選手にとってものすごく大事だと思います。疲労も言い訳にせず、今は目の前の1試合1試合に集中できていますし、良い準備ができていると感じます。
―夏場など、終盤で足がつる場面もあるか。
ありますが、自分はつってもプレーできるタイプの選手だと思います。今季はコンディションにすごく気をつけているので、試合の中で疲労が急に来てプレーの質が落ちてしまうということが例年に比べ減っていると感じるので、とても充実しています。
―秋田戦は良いパフォーマンスだった。
山口戦後のオフ明けに監督に呼ばれて「守備がおとなしい」と、かつを入れてもらいました。監督も期待をしてくれているし、自分がやれると思ってくれているからこそだと思います。
確かにここ数試合は最後にやられなければ良いという感覚になっていた自分もいました。でも藤枝に来たときに監督に求められたことは、ガツガツと前から奪いにいって相手をつぶし、ショートカウンターを打てる起点になることでした。
球際のタックルや競り合いなど監督が求めていたものをここ数試合出せていない感覚があったので、かつを入れてもらったことで「絶対に挽回してやる」という気持ちになりました。それが空中戦の勝利につながったと思いますし、地上戦でも良い方向に働きました。監督に言ってもらったことが一つのキーポイントになったと思います。
―個人的に呼ばれて言われたのか。
そうです。練習前に呼ばれて「おとなしくないか?」と。去年の山形戦で顔を切るけがをしたのですが、「それぐらいの覇気をもってやってほしい」と言われました。
自分としてもふがいないというか気持ちが晴れないゲームが続いていて、今まで殻を破れていたところが少し落ち着いてしまっていたのですが、監督がピンポイントにつついてくれたことで、割り切ってダメならしょうがないぐらいの気持ちになることができました。監督の一言で、また殻が破れた感覚になりました。
―今3戦連続引き分け。もう一つ勝ちきるために必要に感じることは。
先制点を奪った後のゲーム運びに自分たちの不安要素があるのかなと思います。先制して、もう1点2点を取りに行かないといけないシーンで、どちらかというと点を取ったことで安全なプレーに逃げてしまうことが多い。結果としてボールを持つ時間が減り、相手に押し込まれて後手に回る時間が増え、追い付かれてしまうということもあると思います。
点を取る力はあるので、取った後のゲーム運びがものすごく重要になってくると感じます。自分たちは1点を取って満足するチームではありません。2点3点取ってゲームを落ち着かせられるぐらいの勢いのチームだと思います。
点を取った後にロングボールが多くなってしまうので、そこを勇気を持って下からビルドアップして、自分たちの良い形を増やしていくというのも非常に大事になると思います。そうすれば相手の気持ちも折れてくると思うので、自分たちが後ろから勇気を持ってプレーしたいと思います。