
日本代表として東アジアE-1選手権に出場していた清水エスパルスのMF宇野禅斗選手が17日、チーム練習に合流しました。前日に帰国し、天皇杯湘南戦に出場したメンバーとともにストレッチなど軽めの調整を行いました。中国戦と韓国戦の2試合に出場し、「代表の基準を感じられたのが一番の収穫。清水でもチームを上向かせられるようにファイトしたい」と経験の還元を誓いました。
―初の日本代表を振り返って。
すごく刺激的な期間で、優勝という経験もできて、自分にとってプラスの日になった。ただ個人的には、色々感じたものもあった。そういったものをこれからしっかりエスパルスで求めながらやれればいいと思う。
―具体的には。
基準の高さはやっぱり感じた。基本的な技術能力や強度も含めてさらに向上していきたいところをはっきりと感じることができた。
―2試合に出て手応えは。
自分の力を示した実感があるかないかというのは難しい。でも、今できることは全て表現することができた。今現状の自分の全力を出すことができた。反省点、できたこと、できなかったことがあるので、全てにおいてポジティブに捉えながらさらに高みを目指して頑張りたい。
―代表活動を経て、一番の収穫は。
しっかりと代表の基準を感じたってこと。いろいろなチームの選手たちとコミュニケーションを取りながら一緒にサッカーできたことは自分の中ですごくいい刺激になった。森保さんはじめ、代表スタッフの方たちといろいろな話をできたのも良かった。練習の雰囲気を感じれたってことも含めて全てが良かった。
―ボランチの理想像と話していた稲垣祥選手(名古屋グランパス)と組んだ。
経験値の高さを感じた。祥くんがいる時間、出ている時間は攻守においてすごくチームが落ち着いていてバランスが取れていると感じた。守備も穴がない。外されるシーンもほぼなく、隙がないなと感じた。攻撃の組み立ての部分もバランスを取ってチームに落ち着きを生んでいた。学べることがたくさんあった。
―代表定着に向けて感じたことは。
正直10倍ぐらい違う世界だと思った。A代表でワールドカップに出るような選手たちの基準やレベルは段階が違うなと感じた。マイナスな意味でも自信がなくなったというよりは、率直に、普通にそうだなって思った。
スピード感、技術、能力、判断の質、ゲーム展開を読む力、サッカーIQというところ含めて、やっぱり全然違うなと思った。その選手と一緒にやったわけではないけれど、監督たちが求めてるものもやっぱり基準は高かった。

―攻撃面の感触は。
今シーズンに入ってしっかり自分に課してる部分。やっぱり数字にこだわりたいと思っている。もちろん得点に絡むところは求めてやったが、祥君が得点したし、(田中)聡君がアシストした。聡君よりは出てる時間長かったですけど結果として試合を見ずに数字だけを見たら、そこに名前があるのは聡君。そういったところに違いがあった。
―また代表に呼ばれるためには。
こうやって1度代表に呼んでもらったことで、見てもらえることも増えると思う。感じたものをこれからのシーズンに生かさない手はない。A代表に定着してコンスタントに出続けるような選手はこういう機会からの伸び率っていうのが高い。海外でやり続けられる選手もやっぱり移籍してもコンスタントに試合に出続け、結果を出すからこそ海外でやり続けられる。1個のきっかけをどれだけ自分の成長の振り幅に持っていけるかっていうのは大事。
―代表活動を通じて自信を持てた部分は。
できると思ったところに関しては、おそらくほぼない。でも積み重ねてきてるものは間違いではないなという風には思っている。まずは大きくワールドカップってところを夢見てサッカーしている。そこを現状のゴールだと捉えるのであれば、今歩んでる道は間違いではない。自分の現状を確認ができたってことが今回の1番の収穫だと思っている。逆に言えば、今の道は間違っていないにしろ、成長のスピード感はもっと早めていかないといけない。
―成長曲線の角度を上げるイメージは。
やっぱり90分間出続けること。今シーズン試合に出てる割には90分フルで出てる試合はやっぱり少ない。中国戦も最後の方はガス欠してしまった実感もある。やっぱりチームで出続けないと成長していかない部分でもある。出る時間が長ければ長いほど、成功体験も失敗体験もより増えると思う。そういうものが自分の成長に繋がる。
あとは失敗をたくさんすることもそうですけど、これからはもっと成功体験を増やしていく必要がある。得点も自分のモチベーションに繋がる。何かを掴むきっかけにもなると思う。よりここからの試合はチャレンジしていきたい。