2024年「絵本のまち」を宣言した静岡県三島市に子どもたちに人気の絵本『給食番長』シリーズの作者が移住してきました。原画展が開かれるなど、街の盛り上がりにつながると期待が高まっています。
個性豊かなキャラクターたちにユーモアあふれるストーリー。三島市立図書館で3月1日から開かれているのは、子どもたちに人気の絵本『給食番長』シリーズの原画展です。
『給食番長』は、給食を残してばかりいた子どもたちが自分たちで給食を作ることになり、その大変さを知る中で、食べ物の大切さや感謝の気持ちを学んでいく物語です。
<三島市立図書館司書菅藤悦子さん>
「特に『給食番長』の話はみなさん知っているようで、この絵見たことあるとか、こんなグッズがあるんだと言いながら見てくれている」
初版の発行は2007年で、今では7つのシリーズがあります。原画展は作者の移住がきっかけで始まりました。
<悦子さん>
「私はとってもうれしく思っておいる。とても楽しい方で、その絵が絵本にもよく表れている方だなと思った」
その『給食番長』シリーズの作者が14日、三島市役所を訪れました。画家で絵本作家のよしながこうたくさんです。よしながさんは、地元の福岡を拠点に18歳から活動してきました。『給食番長』は絵本作家としてのデビュー作です。
よしながさんはなぜ、三島市に移住を決めたのでしょうか。
<画家・絵本作家よしながこうたくさん>
「12年前に一瞬だけ見た湧水公園を少し歩いて、きれいな薄い川、浅そうな川に少し橋がかかって、家があって、生活と水が一体化している感じがすごい印象に残ってる」
近年、移住者が増えている三島市。これまでもさまざまな移住施策を進めてきましたが、「自然」と「街」との距離が近いことをアピールしていきたいと考えています。
<三島市役所政策企画課佐野天音さん>
「(三島は)新幹線が停まるような駅となっているが、駅からすぐそばに自然が広がるような場所が多くある。この自然の豊かさ、川のきれいさを伝えていけたら」
画家で絵本作家のよしながさんも自然に惹かれ、三島市に住むことにしました。
<よしながさん>
「直感に従って住んだこの三島で自分がどう変わっていくかを、自分が楽しみにしている状態なので、ぼちぼちこう出てくるものを感じて、作っていけたら」
三島市から生まれる新しい作品が楽しみです。