静岡市民文化会館の改修工事入札またも不調に 難波市長「短期間での下落は期待できない」と実施可能な内容に変更へ

老朽化が進み、大規模改修が予定されている静岡市民文化会館(静岡市葵区)の工事の入札について、再び不調に終わったことがわかりました。静岡市の難波喬司市長は2月5日、緊急会見を開き、必要最小限で実施可能な内容に変更すると明らかにしました。

<植田麻瑚記者>
「コンサートや式典など、多くのイベントが行われる静岡市民文化会館です。築46年が経過していて、改修工事のため、長期の休館が予定されています」

静岡市民文化会館をめぐっては、老朽化に伴い、静岡市が耐震工事などの改修を進めることにしています。しかし、物価や人件費の高騰が影響し、2024年4月に実施した入札では参加者が現れず、不調に終わっていました。

<静岡市 難波喬司市長>
「約160億円といっていたが、入札価格はその倍以上ということなので、まったく金額が合っていないという状況になる」

難波市長は5日午後、緊急の会見を開き、4日に再公告した工事の開札を行ったものの、予定価格が2倍以上の社しかおらず、再び不調に終わったと明らかにしました。

物価高騰を踏まえて予定価格を設定しましたが、市の見積りが大幅に上振れしたとしています。

難波市長は、「短期間で入札価格が下落することは期待できない」として、これまで通り、改修費は161億円の範囲内で行うと述べました。

大規模地震による落下の危険性がある天井など、経年劣化が著しいものから優先的に着手するよう、まずは必要最低限の改修に変更するとしています。

<難波市長>
「非常にご心配をおかけしているのではないかと思う。市民利用が活発な市民文化会館なので、できるだけ早く再整備をして供用開始ができるようにというのは、市民の皆さまの希望だと思う」

会館は、2025年4月から休館する予定ですが、2025年度中は工事を行わないため、一部の場所については子どもの遊び場などとして、開放する予定だということです。

公共施設の入札をめぐっては、静岡県の大型事業である静岡県立中央図書館の建設工事についても事業者の参加申請がゼロとなり、不調となっています。

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