
磐田に新加入したDF川口尚紀(左)とDF上夷克典
ジュビロ磐田の鹿児島キャンプは1月23日、練習試合の翌日ということもあり、午前、午後とも軽めのメニューで体をほぐしました。ジョン・ハッチンソン監督が掲げる「ポゼッション(ボール保持)サッカー」の構築へ、選手は今季の初実戦でそれぞれ手応えや課題を感じ取った様子でした。
DF上夷克典が帰省時に必ず食べるもの
ー磐田での初実戦を終えて、自身のプレーや周囲との連係は。
練習でやってきたことをチームとしてチャレンジできたと思います。課題やボールの動かし方、攻め方の課題は出たんじゃないかと。監督やチーム全員で共有してキャンプを通じていいものにできればと思います。
ービルドアップではセンターバックの役割が大きくなる。
ポジショニングを細かく変えていかないと相手も動かないですし、自分が動いた時にスペースに誰が入ってくるかなど周囲との連係が大事になってくるので意識しながらプレーしました。キャンプではけがなくコンディションを上げていきたいと思います。
ー攻撃的にいくためには縦への差し込みなども求められる。
まだいろいろな選手の特長、良さを把握できていないので、そのあたりを知りながら自分の良さを出していければと思います。
ー鹿児島県出身。新天地でのスタートを地元で迎えられた。
18年間過ごした県ではあるので、他の場所とは違う思いがあります。知り合いや家族も見に来るので、いつも以上にやっていきたいです。暖かいですし、ご飯がおいしいです。僕の地元(鹿児島県西部のいちき串木野市)はマグロが有名です。ラーメンも好きなんですけど、マグロラーメンというのがあって、帰省したら一度は食べています。
ーキャンプ会場となっている白波スタジアムの思い出は。
鹿児島城西高2年の時の県総体決勝で鹿児島実業高に勝ちました。PK戦で蹴った覚えがあります。いいイメージのあるスタジアムです。プロ入り後は鹿児島ユナイテッドとの試合はあったと思いますが、けがでこのピッチには立っていなかったですね。
ージュビロの雰囲気は。
みんな仲が良くて、上も下も生き生きしているなと思います。ハッチンソン監督のスタイルは僕自身も好きなので、もっともっと落とし込んで全体に浸透させて、よりよいものを作っていければと思います。プロ入り後もこういうスタイルのチームに呼ばれることが多かったので。
ー構築には時間を要するスタイルだと思うが。
やり続けることが大事です。絶対にミスは出て、失点することはあると思います。そこで辞めるのは簡単です。それを貫き通して勝っていくことを個人でも全体でもやっていきたいです。磐田への移籍を決断したのも、ハッチンソン監督が就任し、こういうスタイルをやろうというのがあったからです。
DF川口尚紀「昌也と一緒に活躍できれば」
ー初実戦を振り返って。
チームとしてやってきたことを出そうと話して臨みました。みんな意識しながらやれていたと思いますし、内容云々よりもここで出たエラーを改善していければと思うので、いいトライができたと思います。
ー右サイドバックで積極的なオーバーラップを見せていた。
そういう自分の良さで試合に絡んでいく部分と、サイドバックでのつなぎの部分や中に入ってプレーすることは今までやっていなかった新しいものにトライしているので、立ち位置など細かいところを少しずつやりながら覚えていけたらなと思います。両サイドともやったことはありますが、右で勝負したいと思います。
ービルドアップへの関わりはプロでは少なかった?
今までは上下動とクロスというオーソドックスなサイドバックの動きで、中に入ることはあまりなかったです。でも、もともとビルドアップへの関わりは得意としてきたので、自分の良さを出せればと思っています。今はやっていて楽しいですし、新しい世界が広がっているなと。覚えていければ成長できるなと思っています。
ー松本昌也選手と同級生。
U-17ワールドカップ(W杯)で一緒にプレーしました。自分がサイドバック、昌也がサイドハーフで組むこともありました。(鹿児島戦で左サイドバックに入った)昌也と一緒に活躍できればいいですね。昌也としては「やっと同い年が入ってきてくれた」と言ってくれました。当時から仲良くしていたので、一緒にプレーできてうれしいです。
ーキャンプは実戦も多い。どんなアピールをしていきたいか。
自分の良さを出しつつ、ハッチンソン監督がやりたいサッカーを理解して表現することを第一に考えています。移籍を決めた時はハッチンソン監督の就任も決まっていて、自分としてもやってみたいという気持ちがありました。