静岡県南伊豆町でイセエビ漁が解禁されました。2023年の初日と比べると水揚げ量は半分に減り、関係者は不安げな様子でした。

南伊豆町では、沖合いに仕掛けたイセエビの網を漁船が引き上げ、9月17日、漁港で水揚げされました。

その後、イセエビの足や触角を傷つけないように手際良く丁寧に網から外しました。

下流漁港の初日の水揚げは41.9キロで、2023年の初日の93.1キロから半減しました。

<地元の人>
「残念だな、これじゃあ、もう期待外れ。いつもはこのカゴでいっぱいになるもんね」

近年、イセエビの水揚げ量は減り続けていて、2023年度は南伊豆町内全体で9193キロ。
3万4425キロあった2018年度と比較すると、4分の1程度に落ち込んでいて、関係者は漁獲量の回復を願っています。

<下流海老網世話人 谷聡将さん>
「この先、大丈夫かなと不安ですよね。海水温の上昇で、海藻がなくなって、それをエサにしているものも、どんどん減っている」

海水の温度が上がると、冷たい水を好む海藻が減ります。イセエビは海藻が茂る場所にいる貝類や小型の甲殻類を食べるため、海藻の減少がイセエビの減少にもつながるといいます。

イセエビ漁は2024年5月まで続きますが、関係者の不安は消えません。