台風10号の影響で静岡県内は、大雨に見舞われ、各地で冠水などの被害が相次ぎました。気象台は8月31日にかけて線状降水帯が発生する恐れもあるとして、引き続き警戒を呼びけています。
<中井秀カメラマン>
「静岡市葵区岳美の上空です。かなり増水しているのが確認できます」
「こちらは運送用のトラックでしょうか。こちらも立ち往生してしまっています」
降り続く大雨に各地で被害が発生しました。台風10号の影響で暖かく湿った空気が流れ込んだ静岡県内。29日から、30日朝にかけて大量の雨雲が連続して、静岡県内を通過したことが分かります。
<社会部 山口駿平記者>
「静岡市清水区鳥坂の道では、警察車両が通行止めを行っています。奥はひざほどの高さの冠水となっています」

静岡市清水区では、道路が車の半分ほどまで冠水。静岡市は清水区を流れる和田川が氾濫した可能性があるとして、一時、警戒レベル5の「緊急安全確保」を発表しました。
静岡市葵区内牧では、自宅玄関が浸水被害にあった人もいました。
<家に浸水した人>
「水がおへそくらいまで来て」
<視聴者>
「これやべぇぞ、おい」
静岡県焼津市では、大規模な道路冠水が「市内全域」で発生したと警察が異例の発表。交差点を車が水しぶきをあげて、走っているのがわかります。
<島田支局 河田太一平記者>
「静岡市と焼津市を結ぶ国道150号線はずっと浸水していて、取り残された車はタイヤの上ほどまで水が来ている状態です」
焼津市内では、複数の道路が冠水し、通行止めとなりました。水没した車は50台以上にのぼるということです。

降り始めからの雨量は、30日午後4時時点で、伊豆市天城山で605ミリ、静岡市駿河区で577.5ミリ、浜松市中央区で501.5ミリ、場所によっては平年の8月1か月分の雨量の3倍以上となりました。
<島田支局 河田太一平記者>
「大雨から一夜明けた焼津市野秋に来ています。まだ水没したと車が取り残されているような状況です」
焼津市内では、30日、水没した車の撤去作業に追われていました。
<東部総局 竹川知佳記者>
「午後5時すぎ、熱海市の熱海梅園前の交差点です。中央に拳ほどの大きさの石がゴロゴロとたまっています。上流からは茶色く濁った水が流れ出しています」
30日、午後4時すぎ、熱海市の熱海梅園付近の県道で「道路に泥水が流れ出ている」と複数の人から110番通報がありました。
現場では、午後5時ごろから警察による交通整理が行われていて、静岡県熱海土木事務所などで土砂の撤去を進めるとしています。
静岡市でも被害の状況が明らかになりました。
<佐藤浩太郎記者>
「静岡市葵区岳美です。大雨の影響で道路が冠水しています。奥に見える白い車は、冠水の影響で脱輪し、現在救助を待っている状況です」
<住民>
「まだこれだけ残っていると、このあと雨が降ってしまうとまたちょっと溜まってしまうんじゃないかなという状況です。それ以上あがってしまうと、床上になってしまうので心配です」

<中井秀カメラマン>
「家の裏山が崩れているのが確認できます。倉庫や住居にも押し寄せているのが確認できます」
静岡市葵区内牧では、土砂崩れが発生し、建物の中にまで土砂が押し寄せました。