2023年10月、浜松市天竜区水窪町で自宅に火を付け住宅6棟を全焼させた罪に問われている男の初公判が8月26日、静岡地方裁判所浜松支部で開かれ、男は起訴内容を認めました。男は裁判で「家族に見捨てられて苦しかった」と述べました。

現住建造物等放火の罪に問われているのは、浜松市天竜区水窪町の無職の男(89)です。

起訴状などによりますと、男は2023年10月、水窪町の自宅で、家に火を付ければ近隣の住宅に火が移る危険性があると分かっていながら自殺をするために火を付け、住宅合わせて6棟を全焼させた罪に問われています。

地裁浜松支部で開かれた26日の初公判で男はは「間違いありません」と起訴内容を認め、「とにかく家族に見捨てられて苦しかったんです」と述べました。

検察側は、男の犯行を自らの感情を優先した「身勝手なもの」と指摘しました。一方の弁護側は、男は犯行当時、「生きる意味を失っていた」として情状酌量を求めました。