静岡県は、コロナ禍を受けて実施された全国旅行支援「今こそしずおか元気旅」で静岡県熱海市内の宿泊施設を運営する事業者が虚偽の申請をして、393万7,000円を不正に受給したと明らかにしました。
不正受給を行ったのは、熱海市の宿泊施設を運営する東京都内の企業です。
全国旅行支援の「今こそしずおか元気旅」では、宿泊代金の割引や飲食店などで使える地域クーポンを配りました。
県によりますと、この熱海市の宿泊施設から2022年11月から2023年3月までに、1万3,273件7,487円あまりの申請があり、県は、地域クーポン代金として、393万7,000円を支払いました。
しかし、申請内容に同一人物が同じ日に複数の部屋に宿泊するなど、不審な点があったため、県が立入調査などを実施。その結果、宿泊実績がないのに、虚偽の申請をして、地域クーポンを取得したことが判明しました。
県は、2024年3月に支払い済みの地域クーポン代金393万7,000円の返還請求を行いましたが、7月5日の時点で返還はされていないということです。県の返還請求に対し、事業者は「ホテルとして不正をしてありません。逆に支払うべきものを支払ってほしい」とメールを送ってきたということです。
県は、この宿泊施設の1万3,272件のすべての申請が不正なものと判断し、支払いを行わないことを決定しています。