まだ7月なのに…「もうまいっている」人間も動物もぐったり 静岡で観測史上最高39.3℃ なぜここまで暑いのか
7月4日、全国で一番暑かったのは静岡市。観測史上最高の39.3℃を記録しました。危険な暑さは人だけではなく、動物たちにも影響を与えています。
<静岡市民>
「もうまいってます」
「7月、まだ梅雨が明けていないのにね、こんなに高いのにびっくりですね。年々暑くなっている気がする」
4日の静岡県内は各地で高気圧に覆われ、危険な暑さとなりました。日中の最高気温は、静岡市で観測史上最高の39.3℃、三島市で36.9℃、川根本町で36.7℃など、静岡県内18の観測地点のうち、7地点で35℃を超える猛暑日となり、17地点で、2024年1番の暑さとなりました。
気象庁と環境省は、静岡県内に今年初の熱中症警戒アラートを発表。熱中症の疑いで30人が病院に運ばれました。
この猛暑は、人だけでなく動物たちにも危険をもたらしています。
<静岡県政担当 植田麻瑚記者>
「39℃を超えた静岡市の日本平動物園です。アジアゾウのダンボはクールダウンのため水遊びをして暑さをしのいでいます」
飼育員が向けたホースで水を浴びるアジアゾウのダンボ。大きく口を開け、気持ちよさそうです。
<日本平動物園 横山卓志飼育員>
「いつもは普通に過ごしている動物たちも口を開けて、ハァハァしているような子がいたり、出来るだけ日陰を探したり、水を体にかけたりという動物たちの姿が見られます」
約160種類の動物が飼育されている静岡市駿河区の日本平動物園。
<静岡県政担当 植田麻瑚記者>
「普段は日向にいることも多いライオンですが、きょうはこの猛暑によって日陰に隠れて休んでいます」
猛獣たちも、うだるような暑さに、この表情です。
<訪れた人は>
「暑いからなるべく中に入って」
「ホッキョクグマが気持ちよさそうに泳いでいた」
取材を始めたときは外にいたホッキョクグマも時間が経つと、大きなプールで泳いでいました。暑さに弱いレッサーパンダは屋内展示とし、動物たちの熱中症を防ごうと対策に取り組んでいます。
<日本平動物園 横山卓志飼育員>
「暑いとどうしても動きが少なくなってしまったり寝ている動物もいるんですけど、普段はじっくり観察できないような足の裏や寝姿もゆっくり観察することができますし、お客様が少ない分貸し切り状態のような形でゆっくり時間を楽しんでいただけると思います」
静岡県内は、5日も猛暑日の予想となっていて、十分な熱中症対策が必要です。
7月上旬でなぜ、ここまで暑くなったのか。田中健太郎気象予報士に聞くと理由は2つあるといいます。1つ目がダブル高気圧、4日の静岡県は太平洋高気圧に覆われていてよく晴れて暑くなりました。そして、太平洋高気圧のさらに上からは、チベット高気圧にも覆われました。布団2枚重ねのように熱がこもりやすく、静岡県内では35度を超えたところが多くなりました。
その中でも、特に静岡市で頭一つ抜けて、39度まで上がった理由が風向き。静岡市の南側にある高草山を越えてきた熱風がやってきた時間帯が静岡市は長くなりました。フェーン現象といいます。南西風が長く吹いた静岡市で39度まで上がりました。
5日以降も猛烈な暑さは続きそうです。5日は4日より低い35℃の予想ですが、それでも猛烈な暑さとなります。そして、6日になると、また38℃の予想で、4日のような暑さとなってしまう恐れがあります。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA