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清水エスパルスはなぜJ1昇格を逃したか…ペナルティー・ヒデがプレーオフ決勝で感じた違和感と、サポーターに伝えたいこと

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」で、パーソナリティのペナルティ・ヒデさんが、清水エスパルスがJ1昇格切符を逃したプレーオフ決勝・東京ヴェルディ戦を振り返りました。

もろさ感じた前半の戦い

メンタルの一言で片付けたくないですが、やっぱり清水の前半には、もろさや弱さをちょっと感じてしまったかなと思います。冷静さもいつもと違う感じがしました。それが前半再三のチャンスをものにできなかった一番の原因だったのかなと。この試合だけではなく、昇格が見えてきたなという試合あたりからそういうものを感じていました。

あの最後の失点に関しても、やっぱり触れておかないといけない。後半、それまで再三素晴らしい仕事をしていた高橋祐治選手もアディショナルタイムに入って、疲れが出ていたと思うんですよ。それだけ、この試合にかける思いがありましたから。その疲れがスライディングにちょっと微妙な誤差を生んだと思うんです。ボールに届くであろうという感じだったのに、届かずに足にいってしまったように見えたと。

あれは、高橋選手がカバーリングに回った状況だったんですよね。相手に体を寄せるだけという選択肢もあったんですが、振り切られたらGKと1対1の場面になると考えた時に、スライディングを選択することもやっぱりある。

誹謗中傷はやめよ

SNSでは高橋選手を責めすぎる声が多いようですが、誹謗中傷はやめましょう。これははっきり言います。誰の得にもならない。プロ選手に対しても言い方がある。何よりもご家族に対する誹謗中傷、これは絶対にやめてください。

何をしてるんだろうと問いたい。言葉の暴力を平気でやってる人がいる。別に本人に頼まれたわけじゃないですが、そういうことをやる人がいるっていうことが同じサポーターとしてショックです。

高橋選手は終始、体を張って守ってきたし、失点を防いだシーンもありました。だから個人のミスより、やっぱりチームとして問うべきじゃないかなと。

長すぎた「8分」の表示

やっぱりアディショナルタイム「8分」はあまりにも長すぎましたね。電光掲示板の表示を見た時に、平均年齢が4歳ぐらい若いヴェルディは「いけるぞ」って思ったと思う。

清水エスパルスサイドはどう思ったか。「嘘でしょ、なげえよっ」と思いますよね。今までの経験値がある選手は「これは容易じゃないぞ」と思ったでしょう。もしかしたらサポーターの皆さんも。

その時にチームとして何を話したか。この8分は11人全員で守るべきなのか。いや、追加点を狙うのか。僕にははっきりしなかったように見えた。清水は2点目を取れるチームだけど、一方のヴェルディは1点を守れるチームだった。その1点を守るチームが点を取られてしまった。攻めるしかない。これが気迫に左右したんじゃないかな。

清水は極端な話、守るなら11人全員がペナルティーエリア内に入って「なんだそのサッカー」と言われようが、プライドを捨てて勝ちにいってもよかったのかな。それもプライドだと思ってますから。

つまり戦術と気迫でヴェルディを上回ることができなかったんじゃないか。結果論と思われるかもしれないけれど、16年間、J2で悔しさを味わった東京ヴェルディの悲願が最後にドラマを生み出したのかなと思うんです。

あの「8分」を忘れるな

やっぱりあの8分を忘れちゃいけません。真実は一つ。エスパルスは上がれなかった。ヴェルディが上がった。清水にとっては残酷な悲劇になりましたが、これで終わりじゃない。来シーズンあるんですから。

来シーズンは昇格しようよって本当に心から思っています。間違った形の応援ではなく、顔を上げて、自分たちの愛するチームを信じて、選手の背中を押して、来年昇格してみんなで泣こうよ。

あと数分だった。でも、これがサッカーなんだよなあ
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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