
(山本)今日のトピックは犬の寿命が延びる中、愛犬の健康維持への関心が高まっているという話題です。9月30日と10月1日に、浜松市の浜名湖ガーデンパークで行われた愛犬家向けのアウトドアイベント「アニマルピックフェスタin浜名湖」には、2日間で2万6000人も訪れたということです。私も少し覗いてきました。
(山田)健康維持を目的にワンちゃんと一緒にアウトドアを楽しむイベントですか。
(山本)正直言ってお客さんがたくさん来るのだろうかと思っていたんですが、実際に足を運んだら大盛況でした。
(山田)この番組にもアウトドアキャンプが好きなスタッフがいまして、最近ワンちゃんの同伴OKというキャンプ場が増えてきてるという話を聞きました。
(山本)そのようですね。このイベントはペットとアウトドアや、ペットと健康といったものがテーマになっていて、ガーデンパークの周辺の開放的な雰囲気もあって楽しそうでした。
愛犬とアウトドアは親和性が強いようですね。少し前に静岡新聞のアウトドア面で紹介したんですが、静岡県内には犬を連れて行きやすいキャンプ場やペット向けのアウトドアグッズを扱う店などがあります。
(山田)確かにアウトドアとワンちゃんってセットになるかもしれませんね。
(山本)私はペットを飼っていないので驚きを持っていろいろな最近の動きを見ていたんですが、犬を飼っている方にとっては家族ですから当たり前ですよね。
アウトドアに行こうと思えば、当然ながら愛犬も一緒に行って楽しめるような環境を求めます。実際にペットと一緒にアウトドアを楽しむシーンがすごく増えてきてるような印象があります。
(山田)例えばワンちゃんの排泄物とか難しい部分はありますよね。
(山本)もちろんマナーは大事ですね。
(山田)課題はあるけど、というところでしょうかね。僕も昔は実家で犬を飼ってました。可愛かったです。
静岡市も政令市4位、静岡県は環境に恵まれている?
(山本)実は全国に20ある政令指定都市を比較すると、浜松市が最も犬の飼育率が高いという調査結果があります。少し古くて2018年度のデータなので現在は多少変わっているかもしれませんが、その時点では1000世帯当たりの登録頭数が浜松市は157.6匹。静岡市も114.1匹で4位でした。(山田)静岡市も4位なんですね!
(山本)最下位の大阪市は64.1頭でした。理由までは詳しく分からないんですが、遊ばせる場所があったり、庭付きの家を持っている方がいたりと、犬を飼う環境に恵まれてるのかもしれませんね。
(山田)佐鳴湖とか浜名湖の周りとかもありますしね。しかし、ちょっと意外でしたね。
(山本)同じように、ペットフードの製造会社や販売会社でつくるペットフード協会もインターネット調査などによる推計値を出しています。2022年の調査では、全国の犬の飼育頭数は705万3000匹。ちなみに猫は883万7000匹でした。
(山田)犬より猫の方が多いんですね。
(山本)実は猫が犬を初めて上回ったのは2017年の調査でした。背景には少子高齢化の影響があるとみられます。犬を飼うには、散歩に連れて行かなければならないなど大変さがあります。例えば、高齢の方は飼っていた犬が死んでしまった時、次にもう一度犬を飼うことを諦めてしまう傾向があるようです。
(山田)ほかにも気になるデータがあるそうですが。
(山本)ペットフード協会の2022年の同じ調査で、犬全体の平均寿命が14.76歳と、2010年に比べて0.89歳延びていることが分かりました。
(山田)ワンちゃんの寿命が1歳近く延びてるんですか。
(山本)家の中で飼ったり、健康に気を遣ったりすることで徐々に延びているようです。今回訪れたイベントで話を聞いた関係者は「30年前に比べると2倍になった」とおっしゃってました。30年前は犬の寿命は7〜10歳ぐらいだったそうです。それが今は平均で15歳近くになっています。
(山田)平均ですもんね。もっと長生きしているワンちゃんもたくさんいますよね。
健康志向でかけるお金も増加傾向に

(山本)さらに犬にかけるお金の面で言うと、1ヵ月当たり1万3904円かかっています。人間と同じように、体調が悪くなれば動物病院に連れて行ったりすることで、飼育の費用も増加傾向にあります。
(山田)家族ですから当然ですよね。
(山本)やはり15年一緒に過ごす伴侶となると、健康というのは1つのテーマになると思います。人も犬も家族そろって生きたいという健康志向がとても高まっていると言えるでしょう。
(山田)いい傾向じゃないですか。一緒に長く暮らしたいということですもんね。
(山本)イベントでは健康維持を目的にワンちゃんがスポーツを楽しんでいました。バランスボールの上に乗ったり、ドッグランがあったり、広いスペースに障害物を設けて駆け抜けるスピードを競ったりしていました。プールにSUPを浮かべて人と犬が一緒に体験するコーナーもありました。
(山田)SUPはワンちゃんは平気なんですか。
(山本)見ていたところ、みんなおとなしく飼い主と一緒に乗っていました。
(山田)かわいいですよね。
(山本)一昔前に比べるとすごく様変わりしたと感じます。お金もかけて、おしゃれに愛犬と一緒の時間を楽しむというような社会になってきているというところが垣間見えました。ただ、ペットを飼うには責任もあります。
(山田)そうですね。そして、最後にですけども静岡新聞では、ペットに関するお悩み相談コーナーもやってるということですね。
(山本)水曜の紙面に「ペット・園芸面」があります。ペットにまつわる話題を取り上げるページです。獣医師の先生への相談コーナー「ペット質問箱」もあり、寄せられた質問の全てにお答えできるわけではないですが、ぜひ質問をお寄せください。役立つ情報を載せていきたいと思っています。
(山田)詳しくは静岡新聞社編集局ペット質問箱の係までお願いします。インターネットなどで検索をしてください。今日の勉強はこれでおしまい!