「雨が降れば崩れると思う」倒木被害は20ヘクタール…復旧計画"0.9ヘクタール"に住民から不安の声「2次災害危険」=静岡・牧之原市

竜巻被害から3か月...森林は発災当時のまま

静岡県牧之原市では12月18日、竜巻で被害を受けた森林の復旧事業に関する説明会が開かれました。「雨が降れば崩れるのではないか」。限定的な復旧計画に対して住民からは2次災害への心配の声が挙がりました。

<荻野旦記者>
「牧之原市の中でも被害が大きい時ケ谷地区。竜巻の被害から3か月が経ちましたが、森林は発災当時のままで、なぎ倒された状態となっています」

手つかずのまま無残に横たわる木々。一帯の森林は2025年9月、国内最大級の竜巻の“風の力”で破壊されました。実は住宅だけでなく森林を中心に約20ヘクタールにわたって倒木の被害が出ています。放置されれば大雨などで倒木や土砂が流出し、2次災害の危険性も高まります。

復旧決まったのは20ヘクタールのうち一部の「緊急性の高い0.9ヘクタール」

県と市は18日夜、森林の復旧事業に関する住民説明会を開きました。

<県志太榛原農林事務所 野田佳子林業振興班長>
「早急に対応が必要な箇所を牧之原市と検討し、整備をする範囲を約0.9ヘクタールとして設定しました」

県は県民税による「森の力再生事業」によって、緊急性の高い森林0.9ヘクタールの整備を2026年1月下旬から開始すると発表しました。ただ、それ以外の森林の具体的な整備予定は立っていないということです。

「納得がいかない」2次災害の危険性を住民が指摘

<参加した住民>
「あそこも木も根っこごと倒れている。そのまま放置される?」

<県志太榛原農林事務所 矢島匡章農山村整備部長>
「先ほども説明したように災害対策事業とか、そういったものも含めて、『森の力再生事業』がどこでも万能にできる事業ではないので…」

<参加した住民>
「ただ確実に雨が降れば、崩れると思うよ」

<参加した住民>
「2次災害の危険性が高いんじゃないかなと自分も、多くの住民も思っているので、その森林の整備が未定だというところに納得がいかない」

県と市は、整備予定が立っていない森林について、ほかの制度の活用を視野に入れて対応を検討したいとしています。

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