藤枝東は初日に帝京長岡(新潟)と対戦し、エース湯山大輔(清水ジュニアユース出身)の2ゴールなどで5−4の逆転勝ち。最終日は興国(大阪)を相手に1−1。途中出場のFW秋山航成(藤枝東FC出身)のゴールで追い付いた。
藤枝東の小池「自分の良さとは何か」
今大会を指揮した藤枝東の小林公平コーチが「キーマンの一人になってきた。チームに活力を与えてくれる」と合格点を付けたのは、サイドアタッカー小池海人(ジュビロ磐田ジュニアユース出身)。
興国戦は中盤右サイドで先発し、何度も鋭い突破を披露した。俊足を生かしたドリブルでゴール前に進入し、好機を演出。前半37分にはポスト直撃のシュートも放った。
小池の調子が上がり始めたのは、思うような活躍ができなかった新人戦の後。「自分の良さとは何か」についてコーチと話し合い、敵陣のできるだけ深いエリアで仕掛けることを強く意識するようになったという。
チームの中でも「小池のスプリント力を生かそう」という狙いは共有され、小池の前方には常に広大なスペースが確保されている。
小池は地元菊川市のクラブ「KFC」でサッカーを始め、小学6年時に県トレセンに選ばれたことも。中学時代はジュビロ磐田ジュニアユースでプレーした。
藤枝東の攻撃は伝統的に、サイドの攻防でいかに優位に立つかがポイントになる。小池は「もっと頭を使ったプレーがしたい。チームの戦術に適応して、絶対的な存在になりたい」と表情を引き締めた。
<藤枝東高・小林公平コーチの興国戦後コメント>
新人戦が終わってからは、ゴールに向かう回数を増やすことや前への推進力を高めようとやっているが、相手のゴール前に変化をつけながら入っていくことができなかった。
相手との個の力の差を感じた。自分の苦手な部分を克服しようとしている選手と、そうではない選手に分かれ始めている。うまくいかない時に、自分の殻の中に収まろうとするのではなく、チャレンジして殻を破ってほしい。
<同点ゴールを決めた藤枝東高FW秋山航成>
たまたま自分の前にこぼれてきたので押し込むだけだった。交代で入って、点を取ることだけを意識していた。フォワードなので得点にフォーカスして、これからも自分の特徴を出していきたい。