静岡学園中のFW河野和磨(右)がニアサイドに飛び込み、決勝点を挙げる=アイスタ日本平
決勝点の河野「みんなの頑張りがつながったゴール」
静岡学園の海野コーチが「みんながつながりながらゴールを目指す。練習でやってきたことを出せた」と目を細めた決勝点は後半14分に生まれた。大きなサイドチェンジで浜松開誠館の守備陣を揺さぶった後、右サイドでパスを受けた栗田静史朗が中央にクロス。嗅覚鋭くニアに飛び込んできたのがFW河野和磨。相手DFの死角から突然現れ、左足アウトサイドで流し込むようにしてゴールを奪った。
「良いパスが来たので、自分は合わせるだけでした。一人ひとりの頑張りが得点になってうれしいです」。歓喜の輪の中で雄叫びをあげたヒーローは仲間への感謝を口にした。
河野は神奈川県・湯河原町在住の2年生。毎日、午前6時9分発の電車に乗り、三島駅で新幹線に乗り換えて通学している。父の淳吾さん(清水商業高出身)はかつて横浜FCなどでプレーした元Jリーガーで、現在は競輪選手として活躍。河野は異色の経歴を持つ父のアドバイスを受けながら、足技を磨いている。
「相手を圧倒しながら全国制覇できるような強いチームになりたいです。いつかは自分もプロに」。期待の点取り屋が目を輝かせた。
決勝点を挙げ、仲間の祝福を受ける河野和磨(26)=アイスタ日本平