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3時のアフタヌーンクリップ

 こんにちは。東京五輪は、卓球男子団体が3位、50キロ競歩で川野将虎選手が6位に輝きました。夜はサッカー男子の3位決定戦が控えています。みんなでエールを送りましょう!
 さて、この時間の〈知っとこ〉は定番の「アフタヌーンクリップ」です。コーヒーや緑茶を片手に気軽に読めそうな話題を4つお届けします。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・石岡美来〉

お茶香るうどん♪ 伊豆の国・蔵屋鳴沢が販売 地元製麺所とコラボ

 茶の製造販売などを手掛ける蔵屋鳴沢(伊豆の国市)が地元の製麺所ムロフシ(長泉町)とコラボして、自園栽培の茶をふんだんに使ったうどんを発売した。

茶をふんだんに使ったうどん=伊豆の国市
茶をふんだんに使ったうどん=伊豆の国市
 コロナ禍で飲食業が厳しい状況にある中、自社製品の特徴を見直していた蔵屋鳴沢と、特注麺の製造に力を注ぐムロフシの思いが合致して開発した。抹茶とほうじ茶の2種類で国産小麦を使用。抹茶は鮮やかな色味の「おくひかり」を使い、ほうじ茶は伝統的な砂いり製法で香りを引き出した。
 蔵屋鳴沢が運営するレストラン「ほむら」(同市中)で提供するほか、テークアウトやネット販売も行っている。蔵屋鳴沢の稲村浩宣社長は「茶の良さを知ってもらう商品になれば」と期待し、ムロフシの室伏芳昭社長は「通常の2倍の茶を使っていて香りがとても強い」と太鼓判を押した。レストランでは1人前880円。

歩きぬいた川野 男子50キロ競歩、6位入賞 東京五輪

 東京五輪第15日の6日、陸上は札幌市で開催の男子50キロ競歩で日本記録保持者の川野将虎(22)=旭化成、御殿場南高出=が6位だった。

男子50㌔競歩 6位入賞した川野将虎(左)。右は優勝したポーランドのダビド・トマラ=札幌大通公園発着特設コース
男子50㌔競歩 6位入賞した川野将虎(左)。右は優勝したポーランドのダビド・トマラ=札幌大通公園発着特設コース
 アクシデントを乗り越え、粘り強く歩き抜いた。6日に札幌大通公園で行われた東京五輪陸上男子50キロ競歩の決勝。初出場の川野将虎(22)=旭化成、御殿場南高出=は41キロ付近で突如、道路脇に突っ伏した。両手で地面を2度たたき、悔しがりながらもレースを再開。2位集団に追い付き、最終盤までメダル争いに加わった。
 午前5時半からスタートしたレースは、9時には気温30度に達した。アクシデント後の川野は、苦しい表情を浮かべながらも6位入賞。ゴール後は感謝を込めて周囲にお辞儀し、海外選手と握手を交わして健闘をたたえ合った。
 競歩を始めたのは高校1年。初めて出場した東部地区の大会の5000メートル競歩で最下位だったことを今でも鮮明に覚えている。「全然うまくいかなかった。もうやらないなと思った」と振り返る。
 だが、地道に練習に励んだ。部活動では学校周辺の坂道を30キロ以上歩いて持久力を養い、2年の全国総体5000メートル競歩で2位入賞。3年時はU20(20歳以下)世界選手権の日本代表に選ばれた。
 東洋大では大会で歩型が乱れて失格になったり、けがで戦線離脱したりと、自分のふがいなさに人目を避けて悔し涙を流しこともあった。それでも「東京五輪が自分の支えだった」と、揺るぎない目標がさらなる成長につながった。
 「金メダルに挑戦することが責務」。大会前、自分に言い聞かせるかのように語った。50キロ競歩は3年後のパリ五輪で正式種目から除外される。東京五輪での優勝へのこだわりは強かった。まだ22歳。可能性は十分にある。メダル獲得に向け、世界との戦いに再び挑戦する。
(東京支社・青木功太)
 

静岡県職員、男性育休率45.5% 時間外勤務は増加傾向

 静岡県はこのほど、職員の仕事と生活の調和を実現するために策定した「ふじのくにワーク・ライフ・バランス推進計画」の2020年度の取り組み状況を公表した。育児休業を取得した男性職員の割合が19年度の25・4%から45・5%に大幅に上昇した一方で、時間外勤務時間が年間360時間を超える職員は474人と前年度から24人増えた。

静岡県庁
静岡県庁
 県によると、20年度に子どもが生まれた男性職員110人のうち50人が育休を取得した。約7割が1カ月以上で、1年以上も14%いた。県の担当者は「これまでの(推進計画の)取り組みによって取得しやすい雰囲気が職場に醸成された」と要因を分析した。
 21年度からは子どもが生まれた男性職員全員が育児休暇の取得計画書を提出する取り組みを始め、取得率のさらなる向上を目指す。
 時間外勤務時間が年間360時間を超える職員数が増えたことについて県の担当者は、新型コロナウイルス対応による業務量の増加を指摘。「保健福祉関係はもちろん、補正予算、経済対策、観光などコロナ関連の部署は多岐にわたる。台風など災害もあり、複合的な要因があった」と話した。
 

移動スーパー開始 遠鉄ストア大人見店 浜松・西区と北区を訪問

 食品スーパーの遠鉄ストア(浜松市中区)は5日、来店が難しい高齢者らへの買い物支援で「移動スーパー」の運営を始めた。同ストア大人見店(西区)を拠点にした1号車が、西区(深萩、湖東町)と北区(細江、引佐町)を主な訪問エリアに定期販売を続ける。

来店が難しい高齢者らの買い物支援策として始まった「移動スーパー」=浜松市西区の遠鉄ストア大人見店
来店が難しい高齢者らの買い物支援策として始まった「移動スーパー」=浜松市西区の遠鉄ストア大人見店
 大人見店で扱う生鮮食品や加工食品、日用雑貨など約400品目を自前で用意した車に積み込み、店頭価格より10円だけ高く売る。販売パートナーの担当者の伊藤美代さんが3カ月間続けた需要調査で決めた約15キロ圏内のコースを週に1~2回ずつ巡回し、商品群などは利用者の希望に応じ柔軟に変えていく。
 出発式を大人見店で行い、市との「はままつあんしんネットワークに関する協定」の締結式も実施。宮田洋社長らが見守る中、伊藤さんが運転する専用車両が販売に出発した。
 同ストアは、年度内に他2店舗での開始と売上高1億円の目標を掲げ、販売パートナーは随時募集中。中長期的には県西部約10店舗での導入を目指す。
地域再生大賞