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静岡新聞の中の人が選ぶ県内オススメ冬景色

 冬は空気が澄み、この時期しか見られない景色を楽しむことができます。私のように写真撮影を趣味にする人にとっては絶好の季節です。素敵な景色は疲れた心を癒し運気も上がるような気持ちになります。場所によっては安全に気を配る必要がありますが、非日常感を味わいに少し足を延ばしてみてはいかがでしょうか。良く訪れる場所を中心に、オススメをまとめました。

<朝鮮岩>静岡70万都市 暁に輝く

 日の出が近づくと空がグラデーションに染まる。眼下には雪化粧した富士山をバックに70万人が暮らす静岡市の夜景が浮かび上がる。撮影した駿河区の朝鮮岩(標高320メートル)は市街地を一望できる場所。空気が澄み渡った冬には満天の星と市街地の夜景との共演が見られ、雲がなければ遠く伊豆半島まで見渡すことができる。

日の出が近づくと空がグラデーションに染まり、富士山をバックに静岡市の夜景が浮かび上がった=3日、同市駿河区の朝鮮岩から撮影(午前5時45分から58分まで等間隔で撮影した102枚を比較明合成)
日の出が近づくと空がグラデーションに染まり、富士山をバックに静岡市の夜景が浮かび上がった=3日、同市駿河区の朝鮮岩から撮影(午前5時45分から58分まで等間隔で撮影した102枚を比較明合成)
 早朝、駿河湾から朝日が昇ると、温かい光が街を優しく包み込んだ。
※静岡新聞 2019年12月11日

<弁天島海浜公園>浜名湖染める夕日 赤鳥居に沈む

 浜松市西区舞阪町の弁天島で21日、浜名湖の赤鳥居に夕日が沈む光景が見られた。冬至の前後約1カ月間、弁天島海浜公園周辺から眺めることができる。

夕日に照らされシルエットが浮かび上がる弁天島の赤鳥居=21日午後4時31分、浜松市西区舞阪町
夕日に照らされシルエットが浮かび上がる弁天島の赤鳥居=21日午後4時31分、浜松市西区舞阪町
 午後4時半ごろ、空がオレンジ色のグラデーションに染まると、薄雲の中に沈む太陽が鳥居を照らし、そのシルエットが浮かび上がった。わずか7分ほどの夕暮れの自然美は、冬に近づいていく湖畔を幻想的に彩った。
〈2022.11.22 あなたの静岡新聞〉
(二神亨)

<氷瀑>静岡市葵区の山中に出現【動画あり】

 朝晩の厳しい冷え込みが続く中、静岡市葵区の山中にこのほど、滝が氷結する「氷瀑(ひょうばく)」が出現した。27日早朝も、幻想的な光景で登山者らを魅了した。

厳しい寒さの影響で出現した大滝の氷瀑=27日午前9時ごろ、静岡市葵区
厳しい寒さの影響で出現した大滝の氷瀑=27日午前9時ごろ、静岡市葵区
 氷瀑が観察できるのは、同区俵峰から真富士山山頂に向かう登山道の脇。霜柱を踏みしめながら1時間ほど険しい登山道を進むと、標高約900メートルの地点で、高さ20メートルほどの「白い壁」が目の前に飛び込んでくる。
 普段は「大滝」と呼ばれ、水量の少ない滝だが、本格的な寒気が到来した年は少しずつ氷結が始まる。厳冬期になると氷柱が幾重にも伸び、迫力ある自然の造形美がつくり出される。
 現在はまだ滝の脇などに水が流れていて、成長中とみられる。強い寒気が予想される来年初めには全面氷結する可能性もあり、登山者らを期待させている。
〈2022.12.28 あなたの静岡新聞〉
(写真部・坂本豊)
 

動 画

  • 静岡市葵区の山中に「氷瀑(ひょうばく)」出現【あなたの静岡新聞】

<百畳平>雪の華 青空に輝く

 安倍奥最高峰の山伏(標高2014メートル)への登山ルートとして夏場はハイカーでにぎわう静岡市葵区の百畳平(同1822メートル)。紅葉シーズンが終わると同時にダケカンバやカエデなどの落葉樹が葉を一斉に散らし、辺りはすっかり冬の装い。強い寒気の影響で降雪を観測した日、雪を抱いた枝が雲間からのぞかせた濃藍色の空に映える幻想的な光景が広がった。静寂の中、シカの鳴き声だけが響く安倍奥最深部。厳寒の季節が今年も始まった。

枝に積もった雪が濃藍色の空に映える安倍奥・百畳平付近=11月29日、静岡市葵区 2019年12月
枝に積もった雪が濃藍色の空に映える安倍奥・百畳平付近=11月29日、静岡市葵区 2019年12月
※静岡新聞 2019年12月10日
地域再生大賞