多種多彩 集まれ、静岡の「ふるさと納税返礼品」
ふるさと納税は、寄附をすると自治体の特産品・名産品・特典などが感謝の印として贈られてきます。非日常的な体験やオーナー制度など、全国各地にさまざまなものがありますが、静岡県内でも自治体の個性が光るものがたくさんあります。ユニークな取り組みをまとめました。
伊豆箱根鉄道のヘッドマーク掲出 駿豆線沿線3市1町
伊豆箱根鉄道駿豆線沿線の三島、伊豆の国、伊豆、函南の3市1町は7日から、ふるさと納税の返礼品として駿豆線でオリジナルヘッドマークを掲出できるプランの受け付けを始める。
![各市町のオリジナルフレームを使ったヘッドマークのレプリカを披露する職員=三島市の伊豆箱根鉄道](/news/images/n134/1331584/IP231005TAN900057000_0001_CDSP.jpg)
ヘッドマークは円形と長方形の2種類。寄付者が好きなイラストや写真、メッセージなどを自由にデザインできる。市町ごとに名所やご当地キャラクターがあしらわれた円形のフレームも用意した。5日には三島市の同社でお披露目会が開かれ、各市町への寄付を呼びかけた。
掲出期間は約10日間で、1日2~11往復運行する。1編成の前後に取り付け、掲出後は寄付者に1枚寄贈する。募集期間は来年3月末まで。寄付額は60万円。希望者は各市町のふるさと納税サイトから申し込む。
(三島支局・岡田拓也)
〈2023.10.06 あなたの静岡新聞〉
元AKB板野さんプロデュースの化粧品 「多くの人を笑顔に」
元AKB48の人気メンバーでタレントの板野友美さん(32)がプロデュースする化粧品が10月中旬、掛川市のふるさと納税の返礼品に加わる。関連化粧品の製造会社が市内に立地しているのが縁。板野さんは15日、市役所に久保田崇市長を訪ねて「化粧品をつくるには水が非常に大事。掛川の豊かな自然が工場選びの決め手になった」と話し、自身の化粧品ブランドをPRした。
![自身がプロデュースした化粧品の特徴を説明する板野さん(右)=掛川市役所](/news/images/n134/1331584/IP230915TAN900035000_0001_CDSP(2).jpg)
板野さんプロデュースの化粧品が返礼品になるのは全国初。久保田市長は「ふるさと納税は競争が厳しく、独自性を打ち出していく必要がある。返礼品に最適なラインアップが加わった。違った層にPRできる」と述べた。
(掛川支局・高林和徳)
〈2023.09.17 あなたの静岡新聞〉
「ラブライブ!化粧箱」でお届け 沼津市制100周年
沼津市は30日、市制100周年を記念して、ふるさと納税の返礼品に、同市を舞台にしたアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」のオリジナル化粧箱を採用した特産品詰め合わせを加える。市は2022年度のふるさと納税寄付額が過去最高の23億円超となり、好調を維持。人気アニメの力を借り、寄付額増を狙う。
![返礼品が入る「ラブライブ!サンシャイン!!」の特製化粧箱((c)2017PL!S)](/news/images/n134/1331584/IP230628TAN000085000_0001_CDSP.jpg)
寄付額は1万5千~2万8千円で、寄付額に応じて深海プリンや愛鷹茶、ラブライブのキャラクターグッズなどの返礼品を送る。数量限定でトレーディングカードゲーム「ヴァイスシュヴァルツ」のラブライブ版カードも付く。
市は新たなラブライブ関連返礼品も計画し、岡田卓治産業振興部長は「23年度は寄付額30億円を目指したい」と期待した。
(東部総局・尾藤旭)
〈2023.06.29 あなたの静岡新聞〉
焼津水産高生が考案「かつお角煮茶漬け」
焼津水産高(焼津市)の生徒が市内のかつお節メーカー柳屋本店と共同で商品を開発した。地元産カツオのうまみをベースにした新しい名物を作ろうと、昨春から試行錯誤の末にレシピを考案。それを元に同社が商品化にこぎ着けた。市のふるさと納税の返礼品にも採用され、生徒らは「魚の町」焼津ならではの美味を全国の食卓に発信したいと張り切っている。
![開発した商品を持つ鈴木さん(左)と古賀さん=焼津市の焼津水産高](/news/images/n134/1331584/IP211220TAN000036000_00.jpg)
「かんきつゆ」は、古賀さんが実習に使われ不要になったミカンを再利用したいと考え、昨年3月から開発に取りかかった。4カ月ほどかけた末、つゆの風味を出すのに適したミカンの量にたどり着いた。
「かつお角煮」は生徒同士で食べ方についてアイデアを出し合った結果、お茶漬けに決定。鈴木さんが調味料の分量や形状について検討を重ねた。おいしさを引き立たせるために、お湯とともに「かんきつゆ」を入れる食べ方を提案し、そのまま採用された。
同高と同社のコラボ商品は今回が初めて。企画に携わった同社の森田雄介さんは「正月料理でぜひ味わってほしい」と薦める。古賀さんも「焼津だからこその味をぜひ堪能してほしい」と太鼓判を押す。
(焼津支局・福田雄一)
〈2022.01.25 あなたの静岡新聞〉