熱海・土石流被災者支援、新型コロナウイルス対策に重点 111億円追加 静岡県6月補正予算案

 静岡県は29日、2021年度一般会計に111億1200万円を追加する6月補正予算案を発表した。熱海市伊豆山で発生した土石流災害を受け、被災者のこころのケアを行う相談員の配置や小中学校のスクールカウンセラーの増員などを通じ、被災者支援策に力を入れる。30日、開会中の県議会6月定例会に追加議案を提出する。

静岡県庁
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 被災地支援関連では、避難所に活用しているホテルや民間賃貸住宅の借り上げ経費、県営住宅に入居する被災者への住宅用品提供、被災世帯に融資を行う市町への貸付金などを計上した。事業費は計9億2700万円。
 新型コロナウイルス感染症対策には88億8700万円を充てる。ワクチン接種体制を強化するため、接種回数に応じた加算金を医療機関に支給する。飲食店に時短要請を出した沼津市と下田市の協力金として13億4100万円を計上。また、国の交付金を活用し、観光業者への支援策を講じる。新たな旅行企画の開発など需要取り込みに向けた宿泊施設への助成に20億3500万円、感染防止対策を行う宿泊施設への追加支援に15億2100万円をそれぞれ充てた。
 27日に山梨県と覚書を締結し、同県と共同で行う富士川流域の河川水や泥に含まれる化学物質の調査費には1900万円を盛り込んだ。

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