盛り土工法「不適切」 市や静岡県、過去に是正指導 熱海土石流

 熱海市伊豆山の大規模土石流は7日、発生から5日目となった。静岡県警や消防、自衛隊は救命救助に向け、懸命の捜索を続けた。現場は勾配が急な上、断続的に降り続く雨の影響で地面がぬかるんでいるため、警察官らが目的の地点になかなかたどり着けず、活動が難航。後方支援を含む約1700人態勢に増員し、大型重機も本格的に投入し発見を急ぐ。

重機と手作業で捜索活動が続く土石流が流れ込んだ逢初橋付近=7日午前9時19分、熱海市伊豆山
重機と手作業で捜索活動が続く土石流が流れ込んだ逢初橋付近=7日午前9時19分、熱海市伊豆山


 難波喬司副知事は同日午前、県庁で緊急記者会見し、熱海市伊豆山の大規模土石流の最上部で崩落した盛り土付近の土地改変行為を巡り、過去に不適切な事案を把握して同市や県が是正指導を行っていたことを明らかにした。盛り土の工法に関しても不適切だったとする見解を示した。
 難波副知事によると、盛り土付近で過去に県の許可を得ずに1ヘクタールを超える面積の林地開発が行われ、県が是正指導を行ったことがあったという。盛り土周辺の土地改変行為に関しては、他に複数の法令違反を把握し、県や市が複数回にわたって指導を行っていた。
 詳細は同日午後に改めて記者会見を開いて説明するという。
 県の太田博文危機管理部長は6日の記者会見で「現時点で(民間企業による手続きが)不適正だったと確認していない」との見解を示していた。難波副知事は「言葉が足りなかった。部長とは認識を共有している」と釈明した。
 県によると、熱海市伊豆山で発生した大規模土石流で7日午前6時現在、死者は7人。県警や消防に照会があり安否が分かっていない5人を含めて27人の安否が分かっていない。その他、安否に関する通報がある人が6人いて、県警が公表に向けた精査をしている。これまでに26人が救助され、562人が市内2カ所のホテルや指定避難所の市立第一小に身を寄せている。122戸が被害を受け、うち44戸は完全に流失した。

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