リニア着工反対、市民団体が署名3650人分知事に提出

 掛川、菊川、御前崎市の住民でつくる市民団体「リニアから大井川の水と自然を守る小笠・掛川の会」はこのほど、リニア中央新幹線工事によって大井川の流量が減少する恐れがあるとして、川勝平太静岡県知事に県内区間の着工を認めないように求める署名3650人分を提出した。同団体のメンバーが県庁を訪れ、川勝知事に手渡した。

川勝平太知事(左端)に署名を手渡す市民団体のメンバー=県庁
川勝平太知事(左端)に署名を手渡す市民団体のメンバー=県庁

 3市では大井川の水を生活や農業、工業用水に使っている。同団体は昨年12月の発足と同時に署名活動を始め、メンバーの人脈を生かして賛同を募った。署名活動は今後も継続するという。
 提出後に川勝知事と懇談した岡本弘副代表は「大井川の水は、なければ生きられない『命の水』だ」と強調し、同行したメンバーからは「農業に大切な大井川の水を子孫に引き継がないといけない」「掛川の水を減らしたくない」などと切実な声が上がった。
 川勝知事は「この署名は大きい。当初は川勝だけが足を引っ張っていると思われていたが違う。県外にメッセージをどう広めるかは大きな課題だ」と応じた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞