ケシの花、浜松の公有地に自生 市「すぐに通報を」

 浜松市中央区の公有地に10日、麻薬の原料となるケシが自生しているのを近くに住む住民が発見した。法律で栽培が禁止されている品種で、ケシは繁殖力が強く、春から夏にかけて繁茂時期を迎える。全国的に違法と知らずに栽培している事例もあり、市は「ケシを見かけた場合はすぐに近くの保健所に通報して」と呼びかけている。

自生しているのが見つかった「アツミゲシ」の花=10日午前、浜松市中央区(住民提供)
自生しているのが見つかった「アツミゲシ」の花=10日午前、浜松市中央区(住民提供)

 発見した男性(60)によると同日午前8時ごろ、散歩に出かけた際、見慣れないおわんのような形をした小さな花に目がとまった。土地を囲むフェンス沿い約4メートルにわたって点在し、インターネットなどで調べてケシの疑いを持ったという。男性は土地の管理者や警察などに通報。数時間後に抜去されたという。「何かあるといけないと思い、連絡した。まさか近くでケシが咲いてるなんて」と話した。
 県や市の保健所によると、見つかったのは「アツミゲシ」と呼ばれ、県内各地で頻繁に見つかる外来品種。土手などで繁茂することが多く、3月下旬ごろから薄紫色や赤色の花を咲かせるという。国は犯罪予防などの観点から5~6月にケシの撲滅運動を実施している。

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