ウオーキングで日露交流の史跡巡り 下田の児童、郷土の歴史理解深める 

 下田市の小学生が7日、「北方領土の日記念史跡めぐりウオーキング」と題し、市内を巡った。4校の4~6年生約70人が参加し、幕末からロシアと縁の深い郷土の歴史への理解を深めた。

山本主事の話に耳を傾ける児童=下田市の長楽寺
山本主事の話に耳を傾ける児童=下田市の長楽寺

 日露和親条約が1855年に締結された長楽寺では、市企画課の山本将矢主事(31)が講師を務め、条約を解説した。条約を結ぶために停泊中の軍艦ディアナ号が大地震に伴う「安政の大津波」に遭遇して大破しながらも、ロシア側が海上で地元住民を救出したり、陸上への医師派遣を申し出たりしたと伝わる逸話を紹介した。
 大賀茂小6年の外岡羽実さんは「下田がロシアと多くの交流があったと知ることができた」と振り返った。同寺前住職の天野隆玄さん(87)は「戦争を経ても個人同士の交流があったことを知ってもらいたい」と願った。
 児童はディアナ号の乗組員らロシア人の墓地がある玉泉寺なども訪ね、約2・5キロの行程を歩いた。
 ウオーキングは昨冬まで開催していた「北方領土の日記念史跡めぐりマラソン大会」の代替行事として実施した。

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