ゾウの「シャンティ」骨格標本 日本平動物園で展示始まる

 静岡市駿河区の日本平動物園は16日、動物園の人気者として長年愛され、2022年5月に死んだ雌のアジアゾウ「シャンティ」の骨格標本の常設展示を同園ビジターセンターで始めた。
⇒「シャンティ」在りし日の姿はこちら 骨格標本について説明する飼育員の山本幸介さん(手前左)=16日午前、静岡市駿河区の日本平動物園 シャンティは1970年にインドから来園し、53歳まで生きた。同園は死んだ直後から標本の作製に着手し、死骸から骨を取り出したり骨から脂を抜いたりする作業を経て完成させた。標本の体長は約3・5メートル、高さは約2・6メートルに上る。
 展示初日は11年間シャンティの世話をした飼育員の山本幸介さん(37)による特別ガイドを開催。山本さんは上唇と一緒に細長く伸びたゾウの鼻には骨がなく、筋肉でできていることなどを説明した。訪れた人は「肋骨の本数が多い」「爪の形が特徴的」などと言いながら、骨格を興味深げに観察した。
 24年1月には、骨の部位ごとに標本を解説するデジタルコンテンツを追加展示する予定。山本さんは「骨格標本を間近で見て、少しでも生き物の体の仕組みに関心を持ってもらえたらうれしい」と期待した。
 

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