静岡ブルーレヴズ、9日開幕戦 藤井新体制、トップ4へ船出 ラグビーリーグワン1部【しずスポ】

 目標のトップ4(プレーオフ圏内)進出へ。ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズは9日、BL東京との開幕戦(味の素スタジアム)に臨む。「どの部分で勝つかより、いろんなことができるチームに」。静岡の藤井雄一郎新監督が今季の展望を描く。ヤマハ発動機時代からFW陣のセットプレーに揺るがぬ自信を持つ静岡。だが「武器を抑えられたら厳しくなる」。指揮官は“伝統”に幅広い戦術を融合させることが上位に入る鍵と見る。トヨタとのプレシーズンマッチを前に、円陣を組む静岡フィフティーン=ヤマハ大久保グラウンド(写真部・二神亨)
 昨季は接戦に勝ちきれず、終盤の攻防に課題を残した。日本代表ナショナルチームディレクターだった藤井監督はワールドカップ(W杯)フランス大会後にチームに合流。宮崎・延岡合宿ではコンタクトや体力強化に重点を置き、80分を戦い抜く基礎固めを徹底した。
 最大の強みであるFW陣のセットプレーは今季も戦い方の軸になる。藤井監督から副将を託された3年目のフランカー庄司拓馬は「スクラム、ラインアウトの考え方は変わらない。そこで圧倒していくのが自分たちのスタイル」と強調する。日本代表の強固なスクラムを作り上げ、今季から静岡に復帰した長谷川慎アシスタントコーチからも緻密な指導を受け“代名詞”はより脅威を増している。トヨタとのプレシーズンマッチでスクラムを組む庄司=ヤマハ大久保グラウンド(写真部・二神亨)
 セットプレーで圧力をかけた上で、重要になるのが相手に的を絞らせないアタックだ。2年目のSO家村健太がキープレーヤーの一人に挙がる。昨季第9節の東京SG戦でリーグ戦デビューし、以降最終節まで全試合で先発出場。非凡なゲームメークと新人らしからぬ落ち着きで存在感を放った。バックスの司令塔としてラン、パス、キックをどう選択しボールを運ぶのか。外国人選手とも密な連係を重ね頭をフル回転させる。「信頼される10番になり、チームを前進させたい」。今季はコンバージョンキックにも挑戦する。ゴールを狙う家村
 W杯組からは南アフリカ代表で連覇に貢献したナンバー8クワッガ・スミスが合流し、トンガ代表でフランス大会オフロードパス数1位のFBチャールズ・ピウタウが加わった。FWとバックス、それぞれに世界クラスの選手を擁し布陣は盤石だ。新生静岡が旋風を巻き起こせるか。期待は高まっている。
 (吉沢光隆)
果敢に攻め込むピウタウ今季の静岡県内開催試合の日程

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